大学受験の勉強と学校の授業・テスト対策をどう両立するべき?

大学受験の基礎知識

※このページはプロモーション(広告)を含みます。

受験対策をするときに悩みやすいこととして「学校の勉強と、受験勉強をどう両立するか」が挙げられます。「入試に向けた受験勉強」と「高校での勉強」は内容が一致しないことが多いです。そのため「受験勉強に力を入れたいのに、学校の勉強をしないといけない」と、少し面倒に感じることがあります。

学校での勉強は「推薦入試での合格」を狙わないのなら、あまり力を入れる必要はありません。あくまでも「志望校合格」が目的なので、それに向けてやるべきことを優先するべきです。ここでは、「大学入試の勉強と高校の両立」について紹介します。

高校の先生を、鵜呑みにしない

最初に、私は塾講師や家庭教師の経験がありますが、高校教師の経験はありません。ただ、高校教師をしている友人がいることと、これまで指導してきた高校生・受験生の様子をふまえて、「高校の先生が言うことを鵜呑みにするべきではない」と考えています。

2017年現在、高校の先生はたしかに子供のことを考えて授業をしてくれているのだと思います。ただ生徒や保護者さんの話を聞いていると、正直なところ多くの先生は、あまり良い授業をしてくれないようです。

生徒や生徒のお母さんから、「学校の先生が行う授業は分かりにくい」「子供によって、先生の接する態度が違う」「受験直前まで、勉強するべき範囲の学習が終わらない」など、さまざまな不満を聞くことがよくありました。

もちろん生徒のためを考えて、親身に授業を行う高校の先生もいらっしゃると思います。ただ、上のような生徒や保護者さんの話から、正直なところ「良い先生」はあまり多くないと感じています。

高校の先生は「限られた時間内で、高校内容を全て教える」「浪人生をできるだけ出さない」という仕事を課されています。こうしたことから、とにかく授業することを優先したり、子供が本当に行きたい志望校を、学校として承諾しなかったりすることがあります。

高校の授業が受験勉強と直結しないことは、予備校・塾・家庭教師・通信教育など、さまざまなサービスが利用されていることからも分かります。高校の勉強だけで十分であれば、こうしたサービスは使う必要がないはずだからです。現状は予備校などのほうが、受験対策をするために適しています。

ただ、高校の授業がまったく役に立たないわけではありません。高校の授業で「ためになる」と感じる部分は使い、それ以外のところは「最低限」にとどめると良いです。大学受験は「今後の人生を決める大切なこと」なので、高校の授業だけに頼ることはおすすめしません。

「推薦」を狙う場合は学校を重視すべき

ただ、自分で勉強するよりも、高校の勉強を頑張ったほうが良い場合があります。それは「推薦入試での合格を狙う場合」です。

推薦入試は「公募推薦(こうぼすいせん)」と「指定校推薦」の2種類があります。

公募推薦は「高校が大学に良い生徒を推薦する仕組み」を指します。

公募推薦では、たとえば「B高校」が「A大学」に、「この生徒は、良い生徒である」として生徒を推薦してくれます。A大学は「B高校の先生が推薦するなら、良い生徒なのだろう」と考えて、B高校から推薦される生徒を優先して合格させてくれます。公募推薦は一般入試よりも、合格率が高くなります。具体的な合格率は明らかにされませんが、推定として7~8割ほどと考えられます。

指定校推薦は、「大学が、特定の高校を指定して、優秀な生徒を募集する仕組み」です。

指定校推薦では、たとえば「C大学」が「D高校」に依頼をします。C大学は「D高校は優秀な高校だから、優秀な生徒4人をC大学に入学させてほしい」とD高校にお願いするのです。指定校推薦は大学が「ぜひうちに来てほしい」とお願いする仕組みです。そのため、合格率は9割以上と考えられています。

高校が大学に生徒を推薦する場合、「この生徒はテストの点数が良い」「学校にしっかり通い、勉強している」「部活で良い成績を収めている」などの「推薦する理由」が必要です。つまり高校から推薦される生徒になるためには、学校で勉強を頑張る必要があるのです。部活で優秀な結果を残すことでも推薦してもらえることがありますが、ここでは勉強に絞って話を進めます。

推薦入試での合格を目指す場合は、まずは学校の先生に相談しましょう。そして「学校の勉強でどのような点数を取るべきか」について教えてもらいましょう。推薦入試は先生にも「おすすめする
責任」があります。そのため、力になってくれやすいです。

推薦を狙わない場合は、自分で受験対策を

「推薦入試を狙わない。自分の力で志望校に合格する」という場合は、高校の授業よりも予備校や通信教育などでの勉強を優先しましょう。この場合は正直なところ、高校は「卒業」さえできれば問題ありません

大学受験では、全国の受験生と合否を競うことになります。つまり「できるだけ質の高い勉強」をするほうが、志望校に合格できる可能性は高くなります。高校で行われる授業の質は、悪くはありません。しかし、けして良いわけでもないことが多いです。できるだけ合格率を高めるなら、良い教材を使うことは当然のことです。

高校によっては先生から「学校の勉強に集中しなさい」「授業中に内職(学校での受験勉強)しないように」と言われることがあります。しかし志望校に落ちてしまったとき、高校の先生は責任を取ってくれません。そのため、「きちんと自分で判断すること」が大切です。

「受験対策に役立つ」と感じるなら、高校の授業に力を入れましょう。ですが「高校の授業は分かりにくい」と感じるなら、予備校などを優先するほうが良いです。

学校の授業・教材も、良さそうなら活用する

予備校や購入した参考書、通信教育などの勉強に力を入れる場合、学校の勉強は必要がなくなります。ただ、上でもお伝えしたように、中には役立つ授業や教材があります。こうしたものは、必要に応じて使うと良いです。

また、まったく授業を聞いていないと悪い成績をつけられてしまったり、テストの問題を解けなかったりします。そのためあくまでも最低限は、高校の勉強をしておくべきです。

なお、学校で配布されることが多い「解答なしの問題集やプリント」は、メインの受験対策教材として使うべきではありません。自分で考えて答えを導き出すことは大切です。ただ、むやみと考える時間を取りすぎて勉強が進まないことも、非効率です。

人は問題を解くとき、これまで理解・暗記した内容を記憶から引き出し、問題に当てはめて解いています。つまり「ベースとなる知識・解き方」を身に付けていないと、どれだけ考えても問題を解くことができません。解答のない教材は正しい知識や解き方を身に着けることができないため、おすすめしません。

テストは「アウトプットの練習」として活用する

学校の勉強が受験対策に必要ないと、「学校のテスト」も面倒に感じてしまうことがあると思います。ただ、学校のテストは模試と同じく「アウトプットの練習をするために良い機会」と考えると良いです。

たとえば野球などでも、「投球の仕方」や「バットの振り方」を身に付けただけでは、実践で練習通りの力を出すことはできません。勉強もこれと同じで、知識を身に付けただけでは本番で問題を解けないことがあるのです。いわゆる「実践力」を身に着けるには、「本番を想定した状況で問題を解くこと」がとても効果的です。そのために「模試」や「学校のテスト」は良い機会といえます。

自分で受験勉強をするときに「高校の授業と同じ範囲+高1~2の復習」を予備校や通信教育などで学ぶと、学校のテストも十分に対応することができます。そして、学校のテストを実践力を磨くために活用しやすくなります。

模試や学校のテストは、回数が限られています。「実力アップのために利用しよう」という気持ちでテストを受けると、より上手く受験勉強を進められるはずです。

「志望校合格」が目標。必要に応じて学校を活用しよう

ここでは、「受験勉強と学校の両立」について紹介してきました。「高校ありき」で考えるのではなく、あくまでも目標は「志望校合格」です。このために高校の授業や教材が役立つのであれば活用すると良いですし、「分かりにくい」と感じるなら他の教材を活用するべきです。

タイトルとURLをコピーしました