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単語と文法を学んだあとに、すぐ長文を読み始める人は多いです。ただ、これでは上手く文の意味を訳せないことが多いです。その理由は「文法を理解しても、その知識を使いこなすことができないため」です。文法は英文を読むための道具であり、その活用法を学ぶことも大切なのです。
この「文法知識を使い、どのように英語を読むのか」を学ぶのが「読解」です。高校では読解を教えてくれないことが多く、自分で学ぶ必要があります。
ここでは「大学受験英語における、読解の勉強法」を紹介します。
なお、受験対策に英語を勉強するなら、「スタディサプリ」というサービスがとても良いです。英語を集中的に学べて、最初に14日間の無料体験ができます。親子で相談して、使ってみるのはおすすめです(※無料期間は申込日が1日目)。
長文を早く読むには、1文を正確に読む必要がある
大学入試では、長文がメインの問題として出題されます。長文は分量があるため、設問に取り組むためには英文を速く読んで理解する「速読力」が求められます。
ただ、「単語と文法を学んだら、あとは長文をどんどん読めば速読力が身につく」というのは間違いです。多くの人は文法知識の使い方が分からず、英文をきちんと読むことができません。速読をしようとしても文の意味をあまり理解できず、「ただ英文を眺めるだけ」になってしまうのです。長文を雑にたくさん読んでも、速読力はまったく上がりません。
速読力を身につけるには、まずは「1文の構造をしっかりと把握して、正確に読む力」をつける必要があります。これを養うのが「読解」です。読解力をつけると、正確に文の意味を読み取れるようになります。この状態でたくさんの文章に触れると、だんだんと速く読めるようになります。そして結果として、速読力が向上します。
読解力を高めるためにおすすめの参考書
読解の仕方は学校で詳しく教えてくれないため、自分で学ぶ必要があります。市販の参考書で分かりやすいものがたくさん出ているため、書店で確認して、自分に合っているもので学ぶと良いです。
特におすすめの5冊を紹介します。全て取り組む必要はなく、1~2冊こなせば十分です。
英文読解入門基本はここだ!(代ゼミライブラリー)
とても基本的な英文を扱っていながら、読解の基礎固めとして十分な内容の参考書です。中学生レベルの英文から解説されているものの、とても深い内容を解説しているため応用力がつきます。
また、「英文読解入門基本はここだ!」はページ数が少なくて薄めのため、勉強しやすい点もメリットです。1冊仕上げると、センター試験レベルの英文を読みこなせるようになります。英語が苦手な場合は、まずここから始めるのがおすすめです。
世界一わかりやすい 英文読解の特別講座(中経出版)
予備校講師として人気の高い「関正生(せきまさお)先生」の書籍です。会話調で書かれており、気軽に読みながら読解を学ぶことができます。とても取り組みやすい書籍ながら学習効果が高く、読解の基礎を身につけるために最適です。また、英語の苦手を克服するにも役立ちます。
この書籍も基本レベルを扱っているため、上で紹介した「基本はここだ!」と比べて、どちらかで勉強すると効率的です。
ポレポレ英文読解プロセス50(代ゼミライブラリー)
「基本はここだ!」上級版の参考書です。標準~やや難レベルの英文を扱っているものの、理論的に読み方が解説されているため、すっきりと理解できます。この書籍の内容を復習して自分のものにすれば、かなり幅広い英文を読みこなせるはずです。難関大学の英語入試にも十分対応できる読解力をみにつけるために、最適な参考書といえます。
カリスマ講師の日本一成績が上がる魔法の英文読解ノート(KADOKAWA)
「日本一成績が上がる」と、かなり大きく出たタイトルの参考書ですが、内容はとても良いです。標準~やや難レベルの英文を扱っており、分かりやすいようにビジュアルで構造を解説しています。また、文法事項を読解に使いこなせるよう体系的にまとめており、今まで学んだ知識がつながることを実感できるはずです。上で紹介した「ポレポレ」と同レベルのため、これもどちらか一方で学ぶことをおすすめします。
英文読解の透視図(研究社)
上級レベルの参考書です。やや難~難レベルの英文を扱っており、入試英語で出題される英文に、しっかりと対応できるようになります。構成が見開きでまとまっており、難しいながらも取り組みやすくなっています。また、解説がとても理論的なため、正確に文章の意味を読み取れるようになります。
複雑な英文を出題する大学として、「京都大学」が挙げられます。この参考書で学べば、こうした最難関レベルの英語入試にも対応できるはずです。
読解は「英文を正しく読むための知識」のため、きちんと学ぶ必要があります。高3の8月末までに3回ほど復習できると、スムーズに9月からの長文演習につなげることができます。復習のときには参考書の英文を見て、すぐに文構造や訳を読み取れるか確認しましょう。これらがパッと分かるようになっていれば、復習は完了です。
読解に関しては、予備校の講義で学ぶのも効果的
基本的に読解は、上で紹介した参考書で勉強できます。ただ、講義形式で学びたい場合は、河合塾や駿台、東進などの予備校で学ぶのもおすすめです。講師が順番に解説しながら英文を読むことができるため、より読解力を身につけやすいです。
ただ、予備校は「費用が高い」というデメリットがあります。そのためリクルートの「スタディサプリ」というサービスで学ぶのもおすすめです。スタディサプリは月1,078円(税込)で利用でき、プロの予備校講師による動画授業を、スマホやタブレットで学ぶことができます。
スタディサプリの英語講座では、上で紹介した「世界一わかりやすい 英文読解の特別講座」を執筆した関正生先生の授業を学ぶことができます。関正生先生の授業は、「とても分かりやすい」と評判です。
参考書で学ぶのももちろん良いですが、講師による解説を聞きながら学ぶと、よりスムーズに理解することができます。読解に関しては、予備校講師の授業できちんと学ぶのは意味があります。スタディサプリは最初に14日間の「無料おためし期間」があります。まずはこの期間で、自分に合うかどうかを確認するのもおすすめです(※無料期間は申込日が1日目)。
読解力を高めたら、長文を多読しよう
参考書や予備校、スタディサプリで読解力を身につけたら、あとは長文を読みましょう。長文も読解と同じように標準レベルから取り組み、少しずつステップアップすると良いです。
最初は読解しやすい長文を読むと、自信がつくはずです。読解力をしっかりつけていると、長文を読むごとに速読力はアップします。設問まできちんと解いて、理解を深めましょう。
また、読解を学ぶと、英文を前後に行き来して読む癖がつきます。これは精読をする上では問題ありませんが、速読をするときの妨げになります。ただ、長文を読んでいると、だんだん前から後ろに読むだけで、しっかり英文を読みこなすことができるようになります。身につけた読解力を使いこなしやすくなり、速読力につながるのです。
読解力をつけて、長文演習の土台を固めよう
ここでは、大学受験英語で必要な「読解力」をつける方法について紹介しました。読解は英語学習でとても大切な部分にもかかわらず、高校であまり重視されません。大学入試の長文問題では、「英文和訳」の問題がよく出題されます。読解力を身につけることで、こうした問題にきちんと対応でき、速読力の土台にもなります。紹介した教材で、しっかりと読解を学びましょう。