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「数学」はセンター試験で、とても大切な科目です。数学は多くの大学が必須科目として指定しているため、センター試験で点数をしっかり取れると有利になります。
センター数学は基本・標準問題から構成されています。そのためきちんと勉強をすれば、80~90点を取ることは十分できます。ただしそのためには、「正しい対策方法」を知った上で勉強を進める必要があります。
そこでここでは「センター試験の数学対策」について紹介します。
センター数学は「基本・標準問題の組み合わせ」
センター数学の大きな特徴として、「さまざまな問題が組み合わさって、ひとつの問題ができている」という点が挙げられます。大問1は小問(しょうもん:細かい問題)だけで構成されていますが、大問2以降は問題に「流れ」があります。つまり(1)から順番に問題を解き進めないと、最後まで解き切ることができません。
これは「複合問題」や「融合問題」と言われる問題です。このように呼ぶと難しく感じるかもしれませんが「さまざまな小問が組み合わさっているだけ」です。標準的な問題を解く力があれば、センター数学の問題は解き進めることができます。
ただ、センター試験の問題はとても上手くできています。基礎・標準の問題とはいえ、組み合わさっていることで少し難しく感じるのです。
そのためセンター数学の対策は、次の2点を目標として進める必要があります。
- センター数学の問題を解くために必要な、「標準レベルの数学力」を身につける。
- センター数学の問題形式に慣れる。
つまりベースとなる力を身につけて、実戦形式で練習すれば、センター数学で8~9割を得点することは可能です。
「黄チャートの例題」が基準レベル
ここまでで何度か出てきている「受験数学の標準レベル」とはどれくらいなのか。それは、「黄チャート(数研出版)」を目安としてください。
黄チャートは受験数学で頻繁に出てくる「パターン(解法)」を、効率良く身につけることができる参考書です。分厚いように見えますが、これは解説が丁寧なためです。
よく言われることですが、黄チャートは「例題」だけを解けば十分です。例題の下にある「Practice」や章末の「Exercise」を解く必要はありません。例題をマスターすれば、数学の基本となる解法をひと通りマスターすることができます。
センター数学で高得点を目指す場合、「黄チャートの習得度をどれだけ高められるか」がポイントになります。
黄チャートはときどき改定されているものの、数1・数A・数2・数Bそれぞれとも、100~120問ほどで構成されています。つまり1日5問ずつ例題をこなすことができれば、3~4ヶ月で数1A2Bの解法をマスターすることができます。
1日5問は多いと感じるかもしれませんが、学校で解いたことのある問題があったり、簡単な問題もあったりします。そのため、意外とスムーズに勉強を進められるはずです。
また、数学で「思考力」は大切ですが、それは「ベースとなる解法パターン」をしっかり身につけてからの話です。解法パターンを習得していない状態で考え込んでも、時間だけが過ぎてしまいます。
そのため1~3分ほど考えて黄チャートの例題を解けなければ、解答を見ましょう。解答を見て解けるようになれば、その問題をマスターできたことになります。サクサク進めることが大切です。ただ、考える力を養うためにも、1~3分の思考時間は大切にしてください。
まずは計画を立てて「高3の7月末までに、黄チャートを1A2B全て終わらせよう」のように決めましょう。
黄チャートを反復して、パッと解けるようにする
人によっては黄チャートを1回解いただけで、満足してしまうことがあります。ですがこれでは、センター数学で点数を取ることは難しいです。知識を学んだら、「定着」させる必要があります。定着とは、「自由に知識を使いこなせるようになること」を指します。
あなたは今、分数やひっ算の計算を自由に使いこなせるはずです。ですが小学校のころは、これらを難しいと感じていたはずです。これは分数やひっ算の知識が、しっかりと定着したからこそできることなのです。
黄チャートで学んだ知識も、自由に使いこなせるレベルまで定着させる必要があります。そのためには「反復」することが大切です。何度も同じ問題を復習することで、より理解度を深めることができます。そしてよりスムーズに、問題を解くことができるようになります。
黄チャートをひと通り解いたら、全ての問題を書いて復習する必要はありません。「この問題はまだ書かないと難しく感じる」という問題だけ、書いて復習すれば大丈夫です。あとは効率良く反復練習をするために、「見て」復習すると良いです。
例題を見て解き方をパッと思いつくことができれば、その問題は解けたも同然です。その問題で必要以上に時間を使っていると、どんどんほかの勉強をする時間がなくなってしまいます。そのためすでに理解度が上がってきている問題については、パラパラと眺めて復習するだけでも効果があります。
こうして何度も繰り返し復習すると、さまざまな問題を見ただけで解き方が思い浮かぶようになります。黄チャートの例題全てでこうした状態になれば、センター数学の問題もスムーズに解けるはずです。
「黄チャートが合わない」と感じる場合
黄チャートはシンプルな構成のため、人によっては「無味乾燥で取り組みにくい」と感じることがあります。この場合は「面白いほどわかる本シリーズ」や「スバラシクよくわかるシリーズ」の参考書で学ぶことをおすすめします。また、スマホを使って月1,078円(税込)で大学受験の主要科目を学べる「スタディサプリ」も良いです。
「面白いほどわかる本シリーズ」や「スバラシクよくわかるシリーズ」は丁寧で話し口調の解説なので、多くの人が取り組みやすいです。
受験数学に必要な解放をひと通り学べる「解法の網羅性」という面では、これらのシリーズより黄チャートのほうが1冊にまとまっているため使いやすいです。ただ、どうしてもつまらなく感じる場合には、上記の参考書を使ってみてください。スタディサプリはプロ講師の授業を動画で学べて、センター数学の過去問もダウンロードすることができます。
なお、個人的な感覚もありますが、主な参考書のセンター数学への向き不向きを挙げてみます。
青チャート・赤チャート・1対1対応の演習 | センター試験にはオーバーだが、青チャートと1対1対応は難関大学の2次試験対策に良い。 |
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白チャート・教科書 | センター試験には難易度が足らない。 |
フォーカスアップ・フォーカスゼータ | センター対策にちょうど良い。レベルは黄チャートに似ている。 |
フォーカスゴールド | センター試験にはオーバーだが、難関大学の2次試験対策に良い。 |
センター模試・過去問・予想問題集で仕上げをする
こうしてベースとなる力を身につけたら、センター模試・過去問・予想問題集で仕上げをします。
とくに河合塾や駿台、東進が開催しているセンター模試は、「身につけた知識をアウトプットする訓練」のためにとても効果的です。本番のような緊張感がある場で問題を解くと、「実践力」を身につけることができます。
ただ、高3・11~12月のセンター直前期は、模試だけでは練習量が足らなくなります。そのため過去問や予想問題集も活用して、実践を積みましょう。
また、これら3つで演習をするときには、次の点に気をつけてください。
最初にざっと問題を確認する
センター数学は大問4つの構成です。問題を解き始めるときには、最初に全ての問題をざっと眺めてください。30秒~1分ほどかけて、どんな問題があるのかを確認します。
いきなり問題を解き始めてしまうと、新しい大問を解き始めるたびに「うわ! こんな問題が出てきた」という気持ちが湧いてしまいます。最初に全体をチェックしておくことで、初見の問題から感じる精神的なダメージを減らすことができます。
「これならできそう」「大丈夫、例年と似た問題だ」と思えれば、落ち着いて問題を解き進めやすくなります。緊張を感じやすい入試では、「普段と同じ精神状態で問題を解くこと」がとても大切です。
「大問1つにつき15分」ということを意識する
センター数学は4つの大問で構成されています。センター数学の試験時間は60分です。つまり1つの大問にかけることができる時間は「15分」という計算になります。ただ、見直しの時間を取る必要があるため、ひとつの大問を10分少しで解けることが理想です。
この時間を意識して問題を解くことで、より速く完答しやすくなります。「60分ある」と考えて問題を解くよりも「1問につき15分」と考えて解くほうが緊張感をもてるため、回答のスピードアップを図りやすいのです。
悩みそうになったら次の問題へ移る
センター試験は問題数が多いため、悩んでいるとすぐに時間がなくなってしまいます。解くまでに時間がかかりそうな問題は、後回しにしましょう。次の大問へ移り、解ける問題を確実に得点するほうが良いです。
また、「大丈夫、解ける」という気持ちが安心につながり、難しい問題も落ち着いて解きやすくなります。
解法を習得して実践を繰り返せば、センター数学で得点できる
ここでは、センター試験の数学対策について紹介しました。センター数学はいたずらな難問がないため、きちんと対策をすれば得点することができます。
黄チャートなどの参考書を軸として、解法をマスターしましょう。その後に過去問・予想問題で実践を繰り返せば、センター試験で数学を得点源にすることができるはずです。