英語の速読力・リスニング力を高める「シャドーイング」のやり方

勉強法

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英語の力を伸ばすトレーニング方法は、さまざまなものがあります。その中でも長年に渡り多くの人に使われている方法として、「シャドーイング」という方法が挙げられます。シャドーイングとは名前の通り、「影のように、音声のあとに続いて英語を発音する練習方法」を指します。シャドーイングを続けて行うことで、速読力やリスニング力を高めることができます。

ただしシャドーイングは、やみくもに行っても効果が薄いです。そこでここでは、「シャドーイングの正しいやり方」を紹介します。シャドーイングを英語の勉強に取り入れて、あなたの英語力をさらに高めてください。

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シャドーイングは「リスニング力」「速読力」アップに効果あり

シャドーイングで高めることができるのは、「リスニング力」と「速読力」です。

英語を聴きながら自分で発音すると、必然的に話されていることを意識して聴くようになります。また、自分で英語を話すことで、「前から英語を理解する力」が身につき、長文を読むときに役立ちます。

シャドーイングは始めてすぐに効果が出るトレーニング方法ではありません。定期的に繰り返すことで、徐々にリスニング力や速読力を高めることができます。

練習を始めた最初のうちは、「あまり効果を実感できないし、シャドーイングをやめようかな」と思うこともあると思います。ですが継続すれば、あとからジワジワと英語力の伸びを感じられるはずです。「最低でも3ヶ月は、シャドーイングを続けよう」のように決めて、練習をスタートしましょう。

「シャドーイング」と「オーバーラッピング」の違い

シャドーイングと似た練習方法に、「オーバーラッピング」という手法があります。この2つには、次のような違いがあります。

オーバーラッピング:テキストを「見て」、英語の音声に「重ねて」発音する。
シャドーイング:テキストを「見ずに」、英語の音声に「少し遅れて」発音する。

オーバーラッピング、シャドーイングとも、英語の音声をガイド役として使う点では共通です。ただしオーバーラッピングではテキストを見ることができる分、取り組みやすいです。シャドーイングはテキストを見ないため、難易度は少し高めです。

あとで紹介しますが、オーバーラッピングとシャドーイングは、組み合わせて練習すると良いです。

また、これら2つだけでなく、「精読(文章をしっかり読む)」「リスニング」「音読」「ディクテーション(英語を聞きながらの書き取り)」も組み合わせて行うことで、よりスムーズに英語力を高めることができます。

個人的には、「精読→音読→リスニング→ディクテーション→オーバーラッピング→シャドーイング」の順に練習すると、ひとつひとつの文章をしっかりと自分のものにすることができると思います。

精読とディクテーションは時間がかかりますが、音読・リスニング・オーバーラッピング・シャドーイングは、あまり時間をかけずに行うことができます。そのため後者の4つは、空き時間を使って練習するのもおすすめです。

シャドーイングの効果的なやり方4ステップ

シャドーイングは、次の4ステップを踏んで進めると良いです。

  1. 文章の意味・構造をきちんと理解する
  2. オーバーラッピングを行い、発音に慣れる
  3. 「低速」でシャドーイング
  4. 「通常」もしくは「高速」でシャドーイング

いきなりシャドーイングを始めるのではなく、先に「準備」をしましょう。そのあとに「低速」→「通常スピード」とシャドーイングを進めることで、無理なくリスニング力や速読力を高めることができます。

1. 文章の意味・構造をきちんと理解する

まずは文章を「精読」して、訳や文構造をきちんと理解しましょう。これらを確認していない文章を「何となく」シャドーイングしても、十分に効果を得られません。

また、シャドーイングに使う文章(教材)は、簡単なものから始めましょう。大学受験に向けての勉強でも、シャドーイングに関しては「中学生レベルの英文」を材料として使うほうが良いです。

高校の授業や大学受験対策で学ぶ長文の読み方は、「精読」をするためにとても効果的です。ただ、「前から英語を理解する」という面においては、不十分といえます。中学レベルの英文なら、前から読んでもすぐに意味や文構造を読み取りやすいです。そのため、シャドーイングの力をスムーズに身につけることができます。

2. オーバーラッピングを行い、発音に慣れる

文章の意味や構造を理解したら、まずはシャドーイングよりも易しい「オーバーラッピング」で練習しましょう。スクリプト(文章)を見ながらCDなどを流し、音声に重ねる形で発音します。

2~3回ほどオーバーラッピングを行うと、その文章を前から読むことに慣れることができます。このあとにシャドーイングをすることで、よりスムーズにフレーズを声に出しやすくなります。

3. 「低速」でシャドーイング

オーバーラッピングを行うことで英語の発音に慣れたら、いよいよシャドーイングを行います。CDを流して音声のあとに続いて、スクリプトを見ずに発音しましょう。

実際にシャドーイングを行ってみると、最初は中学レベルの簡単な文章でも難しく感じるはずです。そのためできるだけ無理をせず、易しい英文を素材として使い、できれば「低速」で音声を流しましょう。

リスニングCDによっては、音声が「低速」と「普通」の2パターンで収録されていることがあります。受験生はつい、「普通のスピードでも大丈夫だろう」と考えてしまいがちです。しかし確実にシャドーイングのレベルを高めるなら、まずは低速から慣れるのがおすすめです。

4. 「通常」もしくは「高速」でシャドーイング

ゆっくりしたスピードでしっかりシャドーイングをできるようになったら、普通のスピードに切り替えましょう。CDによっては「高速」のスピードが収録されている場合もあります。このスピードでシャドーイングができれば、リスニングでも英語を聞いてすぐに理解できるようになります。

逆にいえば英文全体をシャドーイングできるようになれば、その文章のリスニングについては、マスターできたといえます。時間はかかるかもしれませんが、何も見ずにフレーズを口に出せるよう、反復練習を積んでください。

シャドーイングにおすすめの教材

大学入試の長文問題集には、CD付きのものがあります。ただ、入試の長文は難しめのため、シャドーイングのトレーニングに使うためには不向きです。できるだけ易しい教材を使い、徐々にステップアップをするほうが、リスニング力や読解力を高めることができます。初心者におすすめのシャドーイング教材を紹介します。

新・ゼロからスタート シャドーイング(Jリサーチ出版)

「新・ゼロからスタート シャドーイング」は、基礎からシャドーイングを学ぶのにおすすめの参考書です。

シャドーイングは多くの場合、「英文」を素材します。この教材では最初に「単語のシャドーイング」を行うため、誰でも無理なく取り組むことができます。そして単語シャドーイングに慣れたら、短い英文や会話文などにステップアップします。さらに長文やニュースの英文などでのトレーニングも行うことができ、基礎から標準レベルまでシャドーイングの力を高めることができます。

英文のバリエーションが豊富で楽しみながら学習でき、大学受験にもおすすめの教材です。

速読英単語CD 入門編・必修編

速読英単語は、単語帳として人気の高い教材です。長文の中で単語を覚えられる構成になっており、別売りのCDで音声を聞けば、シャドーイングの教材として使えます。

速読英単語CDの良い点は、「文章を読み上げるスピードが、2種類収録されていること」です。入門編と必修編に関しては「スロー」と「ナチュラル」のスピードが、上級編は「ナチュラル」と「ハイスピード」が収録されています。上でも紹介したように、まずは遅いスピードでシャドーイングを行い、慣れてきたら早いほうのスピードで学びましょう。

速読英単語CDは速読力・リスニング力・語彙力など、さまざまな英語の力を高めることができる教材です。上手に活用することをおすすめします。まずは入門編か必修編から取り組むと良いです。

 

絶対『英語の口』になる!中学英語で基礎から鍛えるシャドーイング大特訓50

CD2枚組でボリューム感のあるシャドーイング教材です。中学レベルのやさしい英文を素材として使っており、無理なくシャドーイングの力をつけることができます。

同じ英文が3回繰り返し流れるため、1度でシャドーイングができない場合に使いやすいです。特に初心者は1度で最後までついていくのは難しいため、繰り返しの音声はありがたいです。また、スピードも「スロー」と「ナチュラル」があり、ナチュラルは「センテンス(文節:文のまとまり)」と「英文全体」の2パターンが収録されているため、とても使いやすいです。

「絶対『英語の口』になる!」シリーズはさまざまな種類が出ており、レベルアップしたら中級や上級レベルの教材に取り組むのもおすすめです。

スタディサプリEnglish

リクルートの「スタディサプリEnglish」も、シャドーイングに適した教材です。スタディサプリEnglishは英語を集中的に学べる教材で、「会話文チェック」という機能をシャドーイングに使うことができます。

スタディサプリEnglishでは、楽しい会話文で英語を学ぶことができます。この会話文は「会話文チェック」という機能で復習できるようになっており、「適度な長さの文」「1文ずつの再生」「文章全体を通しての再生」「再生スピードの変更」「英文の訳をワンタップで再確認」などの特徴があります。

スタディサプリEnglishはシャドーイングの他にも文法レッスン・リスニング・ディクテーションなど、英語力を総合的に高めるためのさまざまな機能が充実しています。月1,078円(税込)で全てのレッスンを学ぶことができ、基礎からステップアップできるため、シャドーイングのトレーニングにも大学受験対策にも適した教材といえます。

スタディサプリEnglishは最初の7日間は無料でおためしができるため、興味があれば使ってみるのはおすすめです(※無料期間は申込日が1日目)。8日以降は月1,078円(税込)がかかり、ご両親のクレジットカードで支払い、もしくは携帯電話の料金に合わせることができます。

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シャドーイングは「継続」が大切!

ここでは、「シャドーイングの行い方」について紹介しました。正しい方法に沿ってシャドーイングを繰り返せば、リスニング力や読解力・速読力を高めることができます。紹介した教材も参考にして、シャドーイングに取り組んでください。

また、シャドーイングは「継続」が大切です。始めてすぐに力の伸びを実感するのは難しいため、2~3ヶ月は続けて取り組むよう、心の準備をしておきましょう。

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