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公立高校の受験では、入試の点数とともに「内申点(5段階評価で出る、学校の成績)」が考慮されます。この経験から人によっては「大学入試でも、内申点が影響するのでは?」と考えることがあります。
基本的に大学入試では、内申点は合否に影響しません。誰でも受験勉強を頑張れば、良い志望校へ合格できる可能性があります。
ここでは「大学入試と内申点の関係」について紹介します。
一般受験の場合、内申点は関係ない
公立高校の受験では、入試の点数と合わせて「内申点」も評価の対象になります。これに対して大学受験の「一般入試」では、内申点は国公立・私立とも関係ありません。あくまでも入試の点数のみで合否が決まります。
つまり、「高校のテストで点数が悪くても、受験で頑張れば上位大学に入学できるチャンスがある」ということです。
企業の就職面接で確認される学歴は、主に「最終学歴」です。つまり上位の大学に入学できるほど、就職は有利になりやすいといえます。近年は学歴社会の傾向がなくなりつつあるものの、依然として大手企業などを中心に学歴は重視されることがあります。そのためより上位の大学を目指すことで、将来の選択肢が増えることは間違いありません。
なお、大学入試で内申点が考慮されない理由は、「大学入試の仕組み」が関係しています。
各大学の入試は、全国の高校生が受験します。大学によっては数千人にも上る受験生の回答を採点して、合否を判定する必要があります。これに加えて受験生1人1人の内申点を確認すると、大学側は入試に膨大な労力がかかることになります。そのため効率化を図るために、大学は内申点を評価に含めないのです。
ただし大学によっては、内申点を評価に考慮している可能性はあります。受験生によっては「東大や京大は、内申点を評価に含めているのではないか」という憶測をすることがあります。
ただ、内申点について、正確なことは公表されていません。基本的には入試の点数で合否が決まると考え、上位校を目指す場合は「できるだけ内申点が良いに越したことはない」と考えておくと良いでしょう。
推薦入試では、大学が指定する内申点を取る必要がある
大学入試に内申点が関係しないのは、「一般入試」の場合です。「推薦入試」の場合は、大学が指定する内申点をクリアする必要があります。
推薦入試には「公募推薦」と「指定校推薦」があります。
公募推薦は「大学が応募資格を決めており、その条件を満たす生徒なら誰でも受験できる推薦方式」です。それぞれの大学で「公募推薦を受験したい場合、内申点が◯点必要」のように決められています。公募推薦を狙うなら学校のテストを頑張り、条件となる内申点を取る必要があります。
指定校推薦は「大学が特定の高校を指定して、その学校の優秀な生徒を募集する推薦方式」です。指定校推薦は「◯◯高校の成績優秀者3名を、当大学に受け入れる」のように募集されます。
指定校推薦で受験する場合、その大学には非常に高い確率で合格することができます。ただ、その分だけ求められる内申点は高く、学年で成績上位に入る必要があります。また、一時的にではなく、継続して上位を保つ必要があります。
公募推薦や指定校推薦を狙う場合、早めに高校のテストに力を入れるほうが有利になります。特に学校の勉強を頑張って指定校推薦の枠に入ることができると、大学の入試を受ける必要がありません。そのため自分の実力よりも、良い大学に入学できることがあります。
公募推薦・指定校推薦で必要な「内申点」や「その他の条件」は大学によって異なり、高校の先生に情報が伝えられます。そのため推薦入試に興味があれば、早めに学校の先生に確認しましょう。
また、公募推薦で不合格になった場合は、同じ大学を一般入試で受験することもできます。指定校推薦で不合格になることは、あまりありません。
おわりに
ここでは「大学入試と内申点の関係」について紹介しました。一般受験をするなら「内申点は合否に影響しない」と考えて良いです。受験勉強を頑張ることに集中しましょう。推薦を狙う場合は学校の勉強を頑張り、大学が指定する内申点や、学年上位の内申点を取る必要があります。
大学受験は内申点が良くても悪くても、チャンスがあります。大学受験を意識した時点から、勉強に頑張って取り組むことをおすすめします。