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これから大学受験に向けて勉強を始めるときに、どのように始めればいいのか分からないことがあると思います。受験勉強でするのは「勉強」ではありますが、単純に勉強すれば良いわけではなく、「始め方」を理解してからスタートしたほうが良いです。そうすることで受験の全体像が分かり、より勉強を進めやすくなるためです。
そこでここでは、受験勉強の始め方を6つのステップに分けて解説します。これから受験勉強を始める場合には、参考にしてみてください。
受験勉強の始め方:6つのステップ
大学受験に向けて勉強を始めようと思ったら、次の6ステップに従って始めましょう。「とりあえず勉強しよう」と始めるよりも、まずは大学受験について全体的に知ることが大切です。
- 志望校を決める。
- 計画を立てる。
- 使う教材を決める。
- 高1・2の復習と、授業にきちんとついていく。
- 計画を見直しながら、勉強を進める。
- 必要に応じて、予備校や塾を利用する。
それぞれを詳しく紹介していきます。
1. 志望校を決める
大学受験を始めようと思ったら、まずは「志望校」を決めます。受験勉強は志望校合格のためにするものなので、ゴール(どのくらいの学力に到達する必要があるのか)をはっきりさせる必要があるのです。
たとえば極端な例として日本最高レベルの大学である「東京大学」を目指す場合、今から全力を出して勉強する必要があります。しかしもう少しランクを落とした大学を目指すなら、東京大学を目指す場合と同じように勉強していると、必要のないことまで勉強してしまうことになります。つまり、無駄が多くなるのです。
このように志望校を決めることで、必要な勉強量や勉強する科目などが決まります。志望校は今後変わっても問題ないので、まずは「今の学力で目指すことができて、興味のあることを学べる大学」を探しましょう。
私の場合は化学に興味があったので、「工学部の化学科」もしくは「農学部」がある学校の中で、自分の学力で目指せそうな大学を志望校にしました。
2. 計画を立てる
志望校を決めたら、勉強の計画を立てる必要があります。
志望校を決めると、勉強するべき科目(受験科目)が決まります。ここで確認したいのが「今から入試までの残り期間」と「到達するべき学力レベル」です。
大学入試は高3の2~3月に行われます。たとえば高2の2月から受験勉強を始めるとすると、入試までに約1年間の期間があることになります。この期間で受験勉強を終えて、志望校の入試問題を解けるようになる必要があるのです。
志望校の入試問題は、本屋で販売されている「赤本」という過去問題集を見ると確認することができます。高校の図書室に、先輩が使った赤本が置かれていることも多いです。今は解けなくて良いので、まずは志望校の過去問を眺めてみましょう。その問題を解ける学力レベルに到達する必要があります。
こうして「勉強できる期間」と「ゴールとなる学力レベル」を把握できたら、計画を立てます。計画は大きく「高3の7月まで」「高3の8月(夏休み)」「高3の9月以降」の3つに分けて立てましょう。
多くの受験生が高3の7月までに「基礎」を完成させます。夏休みである高3の8月は基礎から応用への移行期間です。まだ苦手を感じる部分の補強や、さらに伸ばしたい部分を強化すると良いです。そして9月以降は基礎をベースにして、問題をどんどん解く練習をします。そして11~12月くらいには、志望校の過去問を解くことができるようになっておくと良いです。
受験勉強を始める段階では、まだ上手く計画を立てることができないと思います。ただ、まずはさしあたって全体的な予定を立ててみましょう。そして勉強を進める中で計画を修正していけば、受験期間に目標の学力レベルに到達できるはずです。
計画の立て方については、別の記事で詳しく紹介しています。受験勉強が進んできたときに、参考にしてください。
3. 使う教材を決める
計画を立てるときには、使う教材も合わせて決めましょう。教材は「基礎を完成させるための教材」と「問題演習をするための教材」の2種類を用意します。ただ、問題演習をする教材は成績の伸びによって変わるため、ひとまずは基礎を固められる教材を用意しましょう。
学校で使っている参考書や問題集が使いやすければ、それを続けて使えば大丈夫です。もし学校で使っているものが「分かりにくい」と感じる場合は、本屋で購入して用意する必要があります。
基礎固めの教材は「高3の7月までにひと通り理解し終える」ことを目標にして進めると良いです。計画を立てるときに、残り期間を考えて進めるペースを決めましょう。
なお、全国700校の高校で導入されている「スタディサプリ」というサービスはおすすめです。月1,078円(税込)で人気の予備校講師による動画講義を見ることができ、安い費用で質の良い勉強をすることができます。
4. 高1・2の復習をしながら、授業にきちんとついていく
こうして当面の計画を立てて使う教材を決めたら、いよいよ受験勉強を始めましょう。高1・2の復習をして基礎固めをしながら、学校の授業にもついていくようにしましょう。
今学校で勉強している内容も、いずれ受験対策として勉強する必要があります。授業を聞いたときに理解しておくようにすると、受験勉強をスムーズに進めることができるようになります。受験勉強と学校の勉強を同時に進めるのは大変です。ただ、今まで受験勉強をしてきた高校生は、みんなこうして勉強しています。
また、受験勉強を始めた段階では、あまり長い時間勉強することに慣れていないはずです。そのためまずは1時間や2時間から始めて少しずつ勉強時間を長くするのがおすすめです。
受験期間は長いです。最初から張り切りすぎても、途中で息切れをして勉強が止まってしまうことがあります。そうならないためにも最初はじっくり取り組み、受験勉強に慣れていきましょう。
5. 計画を見直しながら、勉強を進める
上でもお伝えしましたが、最初に立てた計画はあくまでも「大まかなもの」だったはずです。勉強をしていると、勉強の進度と計画にズレが生じることがあります。この場合は計画を見直して、修正するようにしましょう。
ただしこのときに気を付けたいのは、ゴールである「志望校の入試を解ける学力レベル」を変えないようにすることです。
勉強をしていると「今のままだと志望校の入試を解けるようにならない、志望校を変えようかな」と考えたくなってしまうことがあります。ですが強い気持ちをもって勉強に取り組めば、少し遅れても最終的には志望校の問題を解けるレベルに達することができます。途中であきらめて志望校を変更してしまうと、どんどんゴールとなる学力レベルを下げてしまうことになりかねません。
そのためゴールを変えないようにして、そこに至るまでの学習計画だけを変えるようにしましょう。
6. 必要に応じて、予備校や塾を利用する
ひとまずの受験勉強は、こうして始めることができます。ただ、勉強していると「自分だけでは勉強が進まない」「友達が予備校に通い始めた。自分も行ったほうが良い気がする」のように考えるタイミングがやってきます。このときには予備校や塾、通信教育など、さまざまな教育サービスの利用を考えるのもおすすめです。
大学受験の勉強は、独学でもできないわけではありません。ただ、ほとんどの受験生にとって、独学で受験対策を全てするのはとても大変です。そのため予備校などに通う人はとても多いです。
予備校や塾、通信教育、家庭教師などを利用するには、もちろん費用がかかります。ただ、その分「質の高い授業で勉強することができる」「勉強の進め方や進路について相談できる」「自習室で集中して勉強できる」「友達と一緒に頑張れる」など、たくさんのメリットがあります。
自分に合った予備校などを活用することで、志望校の合格により近付きやすくなります。それぞれのサービスでは無料の体験などを行っていることが多いです。自分に合っているかを確認して、利用することをおすすめします。
大学受験は長期戦。じっくり取り組もう
ここでは、大学入試の受験勉強を始めるためのステップについて紹介してきました。紹介した1~6のステップをふむことで、スムーズに受験勉強をスタートすることができるはずです。
受験勉強は「早く始めて、継続する」ことが成功の大きなポイントです。長期戦になるため、計画をその都度見直して修正しながら、ゴールに向かってじっくり勉強していきましょう。ぜひ、大学受験を良いものにしてください。