偏差値30〜40台から大学受験英語を学ぶ場合の勉強法・参考書

勉強法

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これから大学受験の勉強を始めるときに、偏差値が30台や40台の場合もあると思います。こうした成績でも、成績を伸ばすことは十分できます。

ただ、やみくもに勉強をしても「間違った学習方法」をしてしまったり、なかなか成績が伸びなかったりすることがあります。きちんと「偏差値30、40台向けの勉強法」に取り組む必要があるのです。

そこでここでは、上のような成績の場合におすすめの「超・基礎からの英語勉強法」について紹介します。きちんとステップを踏んで勉強すれば、偏差値50レベルに到達して、志望校に合格することは可能です。

なお、偏差値・点数アップに直結するおすすめの教材を、別ページで紹介しています。こちらも合わせて参考にしてください(親子で相談するのがおすすめです)。

英語で学ぶことは4つ。まずは「単語」と「文法」から

大学受験対策で英語を勉強する場合、大きく分けて4つの学ぶべきことがあります。

  • 単語
  • 文法(英文を作るときのルール)
  • 読解(複雑な英文の読み方)
  • 長文(長めの文章を読む)

大学の英語入試で1番大きなポイントとなるのは、「長文問題」です。「長文を読んでスムーズに文章の意味が分かり、設問に答えることができる」というレベルへ到達することが目標になります。各大学で文章のレベルが異なり、読みやすい長文を出題する大学もあれば、論文のような難しい英文を出題する大学もあります。

自分の偏差値が偏差値30~40台の場合、「偏差値50くらいの大学が出題する長文」もしくは「センター試験英語の長文」を読めるレベルに達することが、ひとまずの目標です。きちんと基礎から勉強を重ねれば、誰でもこの学力に達することはできます。

ただ、長文をスムーズに読むためには、単語・文法・読解の知識が必要です。まずはこれら3つ、とくに「単語」と「文法」に力を入れましょう。そのあとに読解、長文と勉強を進めることで、大学入試に対応できるようになります。

単語は「1日に覚える数」を決める

単語については、「頑張って覚える」しかありません。逆にいえば、とにかく反復して覚えてしまえば、すぐに学力アップにつながります。おすすめは「ターゲット1900(旺文社)」という単語帳です。ターゲットは、大学受験に必要な1900個の単語をまとめた書籍です。最後のほうは難しいため、1700個くらいまで覚えれば十分です。

1900個や1700個と聞くと、「そんなにたくさん覚えないといけないのか!」と思うかもしれません。ですがこれは、意外と覚えることができる量です。1700個を覚える場合、1日20個ずつ覚えると85日(=約3ヶ月)で覚え切る計算になります。

毎日新しい単語を20個覚えるのは大変に感じるかもしれませんが、さらに細かく分けてみてください。「昼までに7個、昼から夕方までに7個、夜に7個」「午前中に10個、午後に10個」のように分ければ、1日20個の単語を覚えやすくなります。

「3ヶ月頑張って、しっかり覚えよう」と決めて、単語の暗記に取り組んでください。ターゲットに掲載されている単語をしっかり覚えると、今後の勉強がとてもスムーズになります。

文法は「会話調の参考書」を使う

「文法」を勉強するには、書店へ行って「会話調の参考書」を購入しましょう。これは東進など大手の予備校講師が執筆していて、「講師が話しかけるような口調で書かれた参考書」を指します。

多くの高校では、「Nextstage(ネクステージ)」「Vintage(ヴィンテージ)」「Forest(フォレスト)」などの文法問題集・参考書が配布されます。これらはとても良い参考書ですが、偏差値30~40台の人が勉強するには、はっきり言って不向きです。

上の3教材は全てページ数、問題数が多く、レイアウトがすっきりとしています。良くいえば「見やすくまとまっている」のですが、逆にいえば「面白くない」です。

学校で配布されていると、どうしても「ネクステージを使ったほうが良いのではないか」と思ってしまいがちです。しかし書店に足を運んでみると、もっと分かりやすい参考書がたくさんあります。基礎があやふやで勉強が苦手な場合、「分かりやすさ」「勉強のしやすさ」を重視して教材を選ぶほうが良いです。

おすすめの参考書は、「大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎英文法編】」「英文法レベル別問題集1【超基礎編】」「英文法レベル別問題集2【基礎編】」です(全て東進ブックス)。

いちばんはじめの英文法を執筆している「大岩秀樹先生」と、英文法レベル別問題集の「安河内哲也先生」は、予備校でとても人気の高い講師です。上の参考書は基礎からスムーズに理解できるため、ネクステージやヴィンテージ、フォレストを使うよりも効率が良いです。

いちばんはじめの英文法や英文法レベル別問題集は、どんどんページを進めることができます。内容を理解しながら、ひと通り読み終えましょう。また、これらの参考書はシリーズになっているため、1冊終えたら次のレベルに取り組むのも良いです。標準レベルまで終えたら、文法の勉強は十分です。

また、どうしても「参考書での勉強が難しい」と感じる場合、スマホの動画で学べる「スタディサプリ」もおすすめです。スタディサプリは月1,078円(税込)で、予備校講師の授業を見ることができます。最初の14日間は無料でおためしができるので、まずは様子を見てみるのも良いでしょう(※無料期間は申込日が1日目)。

スタディサプリの「関(せき)先生」という講師の「スタンダード」という講座で英語を学べば、自分だけでは分かりにくい部分もきちんと理解できます。

>>「スタディサプリ」の公式ページ・詳細

単語・文法の次に「読解」を学ぶ

単語と文法の勉強が進んだら、次に「読解」を学びます。

読解と文法は似ていますが、文法を学んでも、「文章を読むときに、文法の知識をどう使えば良いか分からない」ということがあります。読解を学ぶことでこうしたことがなくなり、英文を読みこなせるようになります。

読解にもレベルがあり、より難しい文章を読むためには、深い読解の知識・技術を身につける必要があります。ただ、偏差値30や40レベルで読解を学ぶ場合、まずは基本を押さえましょう。

「英文読解入門基本はここだ!」「ポレポレ英文読解プロセス50」はとてもおすすめです(両方とも代々木ライブラリー)。とくに「基本はここだ!」は基礎レベルにもかかわらず、さまざまな文章に通じる読解力をつけることができます。薄いページながらも内容が濃く、必須の1冊といえます。

ポレポレのほうは少しレベルが高いため、単語・文法の勉強を終えて自信がついてきた場合に学ぶと良いです。まずは無理せず「基本はここだ!」で学ぶと良いです。

内容をよく理解して「高3・9月までに3~4回は復習」を目安に

単語帳を1冊、文法の参考書(会話調のもの)を2~3冊、読解の参考書を1~2冊こなせば、英語の基礎を固めることができます。あまりたくさんの教材に取り組む必要はないため、ひと通り終えた教材を繰り返し復習しましょう。目安として3~4回ほど解き直すと、内容が定着します。

この勉強をできれば高3の9月までに終えることができると、受験勉強は良いペースです。きちんと内容を理解できれば、この時点で偏差値50に到達することもできるはずです。

また、ここから「長文」の勉強に進みますが、これまで勉強した単語・文法・読解の教材は、あなたのベースになります。長文を読んでいて分からなかったり、忘れたりしたことが出てきた場合は、立ち戻って復習しましょう。疑問点を消していくことで、確実に実力をアップさせることができます。

単語・文法・読解を習得したら、長文へ

英語の基礎ができたら、長文読解の練習をします。できるだけ毎日、新しい長文を読みましょう。

単語・文法・読解の教材は「知識のインプット」が目的です。そのため何度も復習して、知識を定着させる必要があります。一方、長文の問題集は「アウトプット」が目的です。もちろん復習は必要ですが、できるだけさまざまな英文を読むよう意識してください。おすすめの教材を紹介します。

基礎~標準レベルの長文問題集

まず取り組むべきなのは、「基礎~標準レベル」の英語長文問題集です。

「大学入試英語長文ハイパートレーニング(桐原書店)」「英語長文レベル別問題集(東進ブックス)」は、文法の参考書で紹介した安河内哲也先生が執筆しています。これらはとても分かりやすく、効率良く長文読解の力を高めることができます。また、両方とも基礎レベルから段階的に学ぶことができるため、どちらか1冊を選んで取り組みましょう。

また、「毎年出る頻出基礎英語長文(日栄社)」もおすすめです。表紙のデザインが古いものの内容は良く、文章レベル・解説ともにちょうど良いです。長文の数をこなしたい場合に適した問題集といえます。

センター試験の過去問・予想問題

センター試験の過去問・予想問題集も、ちょうど良い英文レベルです。センター試験は大学入試で重要視されることが多く、私立大学の場合はセンター試験の点数だけで評価される受験方式もあります。早い段階からセンター試験の問題に慣れておくことで、本番でも高得点を取れる可能性が高くなります。

過去問は直前期に解きたくなることが多いため、予想問題集から取り組むと良いです。また、高3になると受けることになる「マーク模試」の問題も、きちんと復習しましょう。

センター試験の英語で出題される長文は標準レベルですが、分量が多いです。そのためスムーズに読める力をつけていないと、文章を全て読み、問題を解き切ることが難しいです。上で紹介した問題集と合わせて、「週に2回はセンターの予想問題か過去問を解く」のように決めて、定期的に取り組むと良いです。

志望校の過去問

長文読解の「読み方」「問題の解き方」「テクニック」を学ぶためには、上で紹介した問題集を活用すると良いです。ただ、どんどん長文を解き進めたい場合には、「志望校の過去問」もおすすめです。3~5年分の問題を解きましょう。また、同レベルの大学の過去問を解くのも良いです。

ここまで演習を重ねることができれば、偏差値50には到達しているはずです。場合によっては55や60なども見えてくるため、あなたのレベルに合わせて志望校を選びましょう。

英語の入試問題は大学によって異なるものの、「文章を読み、設問に答える」という大枠の形式は同じです。本質的な「英語力」をきちんと身につければ、さまざまな大学の入試に対応できるはずです。

偏差値30~40台でも、英語の力を伸ばすことはできる!

ここでは「偏差値30台や40台の場合に、英語をどう勉強するか」について紹介しました。これから勉強する段階で英語の成績が低くても、基礎から正しい方法で取り組めば、英語の力を伸ばすことは十分できます。紹介した流れに沿って、単語と文法の勉強から始めましょう。そして読解、長文と進みながら復習を繰り返せば、偏差値50台や60台に到達することもできるのです。

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