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高1で英語の授業を受けていると、すでに授業が分からなかったり、「もっと勉強しておきたい」と思ったりすることがあります。今のうちに勉強をしておくと、これからの英語学習が楽になり、大学入試対策を有利に進めることができます。
ただ、人によっては「どうやって勉強したら良いか分からない」ということがあると思います。そこでここでは、「高1の英語勉強法」について紹介します。しっかりと、英語の基礎を固めましょう。
高1で取り組んでおくと良い英語学習4つ
高1の英語学習でやるべきことは、「基礎」を身につけることです。ただ、ひとことで基礎といっても、大きく分けて4つの取り組むことがあります。
- 中学内容の復習(不安な場合のみ)
- 大学受験に必要な単語を覚えておく。
- 文法を固める。
- 読解力の基礎を身につける。
この4点を意識して勉強すれば、高2、高3で英語を学ぶときにも安心です。また、大学入試にも焦らず対応することができます。ここからは4つのポイントそれぞれについて、「何をするべきか」を解説します。
学校の授業が分からない場合、中学英語を復習する
現在高1で高校の授業が分からない場合、中学内容の英語があやふやな可能性が高いです。高校英語は中学内容を土台としているため、先に中学の英語を復習するほうが良いです。一見すると遠回りに感じられるかもしれませんが、結果的に近道になります。
中学英語は高校生になった今では、簡単に感じられるはずです。そのため中1~3年の内容を順番に復習しても、それほど時間をかけずにやり直すことができます。次に挙げる2冊の参考書はどちらも、中学英語を総復習することができます。どちらかひとつを決めて、取り組みましょう。
Mr. Evineの中学英文法を修了するドリル(アルク)
30日で中学英語を復習する」をコンセプトとして作られた参考書です。全部で29の文法項目から成り立っているため、1日1つずつ文法を復習すれば、ひと月で中学の英文法をやり直しできます。
また、「インプット」「アウトプット」「コミュニケーション」の3ステージから構成されていて、コミュニケーションの部分は英会話を意識した内容になっています。文法知識の習得だけでなくアウトプットのトレーニングもできることで、英語の苦手を克服しやすくなります。
さらに、聞きながら学べる「音声」も充実しているので、通学時間などに聞いて学ぶと、よりスムーズに英語を理解できるようになります。1ヶ月かけて取り組む価値があります。
中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。(学研教育出版)
「分かりやすく、取り組みやすい」と評判の参考書です。やさしいフォントで英語の抵抗感をなくしていて、「メリハリの利いた見やすいページ構成」と「イラスト」が特徴です。文字だけで学ぶよりイラストを見てイメージを湧かせながら学ぶと、英語は理解しやすいです。練習問題も充実しているため、問題を解くことで理解を深めることができます。
また、こちらも音声のCDがついており、英文の読み方を理解することができます。この参考書もひと月ほどで終えることができ、「学習効果の高い教材」といえます。
中学英語をやり直しながら、高校の授業についていく
上の参考書を進めながら、高校の授業もしっかり聞くようにしましょう。中学内容を固めると、学校の授業が理解しやすくなるはずです。できるだけ疑問点を残さないように理解して、分からない点が出てきたら友達や先生に聞くと良いです。
また、出された宿題も、期限内にすませましょう。これだけでも、しっかりと英語の基礎力をつけることができます。
大学受験で必要な単語を、先に覚えておく
また余裕がある場合、大学受験で必要になる「単語」を、先に覚えておきましょう。大学入試で出てきやすい英単語は2000語ほどであり、単語帳で学ぶことができます。おすすめのものを3冊紹介します。いずれか1冊を選んで、覚えましょう。
英単語ターゲット1900(旺文社)
ターゲット1900は、受験生の定番となっている単語帳です。単語数は1900語です。大学受験で覚えるべき単語がシンプルに並んでおり、ひたすら暗記するために向いています。迷ったら、これを選ぶと良いです。
また、ターゲットは「スマホで使える無料アプリ」が用意されており、スマホで単語テストをすることができます。
学校の英語授業で、単語の暗記テストを行うことがあると思います。ただ、スマホでターゲットの単語テストを空き時間に行うほうが、効率は良いです。
システム英単語(駿台文庫)
システム英単語、通称「シス単」は、大手予備校の駿台が発行している単語帳です。単語数は2000語です。「ミニマルフレーズ」という短いフレーズの中で単語を覚えられる点が最大の特徴で、暗記しやすくなっています。ミニマルフレーズはそのまま入試で出ることもあるため、覚えたときの学習効果も高いです。
さらに駿台の分析による「入試でよく出る単語の使われ方」も掲載されているため、合わせて確認しておくと良いです。レイアウトもすっきりまとまっていて、使いやすい単語帳です。
DUO3.0(アイシーピー)
DUO3.0も人気の単語帳です。大学受験でも定番とされていますが、TOEICやTOEFLなどの試験対策に使う人も多いです。560本の例文で単語1600語と熟語1000語を習得することができます。
DUO3.0の制作・編集には日本人だけでなく、ネイティブの人や大学教授も参加しています。例文は覚えるべき単語・熟語がただ文になっているわけではなく、「覚えるべき価値のある例文」となっています。別売りのCDも併用するとより覚えやすく、大学受験にも大学入学後も使える単語帳です。
1冊仕上げると、今後の英語学習が楽になる
上の単語帳をできれば高1の間に全て暗記できると、今後の英語学習がとても楽になります。2000語の単語を覚えきるのは、かなり大変です。また、高1だと大学受験まで時間があるため、ついなまけてしまいがちです。
「1日15個ずつ、新しい単語を覚える」のように、1日に覚える単語数を決めて取り組みましょう。毎日15個ずつ単語を覚えると、単純計算でひと月450語となり、4~5ヶ月で単語帳を終えられる計算になります。
文法を早めに固める
高1~2年で早めに固めておくべきこととして、単語に加えて「文法」が挙げられます。文法は学校の授業でも学べますが、受験を見据えて勉強したい場合には、次の教材・参考書を使うと良いです。どれかひとつを決めて、取り組みましょう。
高1~大学受験まで使える、「スタディサプリ」の英語講座
大学受験生に人気の「スタディサプリ」はとてもおすすめです。スタディサプリは大手企業のリクルートが提供しており、「月1,078円(税込)で、プロの予備校講師による『動画授業』を学べるサービス」です。月1,000円ほどで英語に加えて数学・国語・理科・社会の各科目も全て学ぶことができます。また、高1~3年の全範囲を勉強可能です。
英語の授業は「関正生(せきまさお)先生」という予備校の人気講師が担当しており、「とても分かりやすい」と高校生に評判が高いです。高1の段階から関先生の授業を学べば、高2、高3になるころには英語を得意科目にすることができるでしょう。
さらにスタディサプリは、中学内容の復習もできます。ただ、中学内容を動画で学んでいると、時間がとてもかかってしまいます。そのため中学の復習に関しては、上の参考書をおすすめします。「どうしても分からない」という部分だけ、スタディサプリで中学内容を復習すると良いです。スタディサプリは最初の14日間は、無料でおためしができます(※無料期間は申込日が1日目)。
今後の英語入試・英検・TOEICにも良い「スタディサプリEnglish」
スタディサプリEnglishは上で紹介したスタディサプリの姉妹版サービスで、英語を集中的に学べるサービスです。こちらも月1,078円(税込)で学ぶことができ、大学入試に必要な英語力や、英検・TOEICの試験対策にも役立つ内容となっています。スタディサプリEnglishを活用することで、リスニング力や速読力を身につけることができます。
2020年を境に、大学入試は大きく変わることが決まっています。これまで実施されていた「センター試験」が廃止され、「大学入学共通テスト」という、より今の時代に合った試験に変わるのです。
特に英語入試は、これまでの試験とはかなり変わることが予想されています。
従来の英語入試では「長文読解(読む)」と「リスニング(聞く)」が主な評価の対象でした。ですがこれからの英語入試は「ライティング(英作文:書く)」と「スピーキング(話す)」、つまり「英語のアウトプット能力」も評価される可能性が高いです。
スタディサプリEnglishは読む・聞く・書く・話すの「4技能」を、バランス良く伸ばすことができます。講座は中学レベルから7段階にレベル分けされており、スムーズに英語の土台を作ることができます。
「大岩のいちばんはじめ英文法」シリーズ(東進ブックス)
「大岩のいちばんはじめ英文法」は、予備校講師として人気の「大岩秀樹先生」が執筆した文法の参考書です。会話口調でとても学びやすくなっており、スムーズに文法の基礎力をつけることができます。
このシリーズはレベル分けがされており、英語が苦手な場合は「超基礎文法編」から取り組むと良いです。英語がある程度できる場合は、もう少し上のレベルから始めると良いです。大岩先生の授業も分かりやすいと評判で、この参考書の評価もとても高いです。シリーズを全て終えるころには、あなたの文法力はかなり高いものになっているはずです。
「安河内の新英語をはじめからていねいに」シリーズ(東進ブックス)
受験英語の人気講師である「安河内哲也先生」による、「安河内の新英語をはじめからていねいに」シリーズもおすすめです。こちらも基礎からレベルアップできるように難易度が分けられており、自分の力に合わせて勉強できます。
文法を固めるためには上の大岩先生をおすすめしますが、どうしても説明が合わない場合には、こちらもおすすめです。
「読解」の基礎を固めておく
もうひとつ高1のうちに取り組んでおくと良いこととして、「読解」が挙げられます。読解とは、「英文の読み方」を指します。
単語と文法の知識を身につければ、ある程度は英文の意味を読み取れるようになります。ただ、文章の意味を正確に訳すためには、読解の知識が必要です。文法の知識は「英文を読むための道具」ですが、「道具の使い方」である読解も身につけないといけないのです。高1の段階では、その基礎を学びましょう。
英文読解入門・基本はここだ!(代ゼミライブラリー)
読解の参考書は、たくさんの種類があります。その中でも「英文読解入門基本はここだ!(代ゼミライブラリー)」は、ページ数が薄いながらもポイントがまとまっていておすすめです。
この教材は以前から人気があり、シンプルながらも「英文の根本的なルール」を押さえることで、高い読解力を身につけることができます。ボリューム的に取り組みやすいため、何度も繰り返して学ぶと良いです。
塾や予備校はまだ必要ないが、「勉強習慣」をつけるなら行くべき
高1の段階では、塾や予備校に通う必要はあまりありません。市販の教材やスタディサプリを活用すれば、低価格で質の高い勉強をすることができます。できれば毎日1~1時間半ほどの時間を英語に使うことができると、高1の勉強としては十分です。
また、東大・京大・早稲田・慶應のほか、旧帝大(北大・東北大・名大・阪大・九大)などの難関大学を視野に入れて勉強するなら、Z会の英語講座を使うと良いでしょう。
ただ、自分の意思でなかなか勉強できず、なまけてしまう場合には塾や予備校を利用すると良いです。特に地域の学習塾は面倒見が良く、講師やスタッフがモチベーションを保ってくれます。ハイレベルな環境の中で勉強したい場合には、Z会が運営する塾である「大学受験ディアロ」もおすすめです。
高1のうちに、英語の土台を固めよう
ここでは、「高1の英語勉強法」を紹介しました。高1の段階から英語の基礎力を固めておけば、今後の大学入試でとても有利になります。特に難関大学を目指したい場合、入試対策を始める時期は早ければ早いほど良いです。時間はまだ余裕があるものの、今から計画を立てて勉強を始めてください。