大学受験物理の記述対策!答案の書き方・おすすめの参考書・問題集

勉強法

※このページはプロモーション(広告)を含みます。

大学によっては、物理の入試を「記述式」で出題することがあります。記述式で答案を作成するのは意外と難しく、物理の深い理解に加えて、「記述の仕方」にも慣れておくことが必要です。

ただ、「物理の記述対策をどのようにすれば良いか分からない」ということはよくあります。そこでここでは、「大学受験物理の記述対策」について解説します。

▶️本格的な大学受験の対策に。おすすめ塾ランキング!

物理の記述力を高める、5つのポイント

物理の問題を記述式で回答する場合、次の5点に気をつけて答案を作りましょう。

必要に応じて、図を描く

物理の答案では、必ず図を描きましょう。簡単なイメージでも描いておくことで、「問題で問われている現象が、どのような状況なのか」が採点官に伝わりやすくなります。また、あなた自身も、問題を間違えにくくなるはずです。

数学は式変形・計算だけで解き進められる問題もありますが、物理では図を描き、現象をイメージしながら式を立てることが大切です。式の計算だけで問題を解こうとすると、間違えやすいのは理解できると思います。

「力のつり合いより」など、立式のときに「原理・法則」を書く

記述式の回答では、「式を立てるときに使った原理・法則・公式」を、必ず書いてください。「力のつり合いより」「エネルギー保存則より」「v=fλより」などを、式の前に書きます。

採点官が知りたいのは、「書いた式を、なぜ立てることができたのか」ということです。そのため「書いた式を立てることができた根拠」として、原理や公式などを書く必要があります。

ひとこと「力のつり合いより」と書いてあるだけで、答案の分かりやすさが大きく変わります。

途中計算は、省略して見やすく書く

採点官がチェックするのは、「式を正しく立てることができていて、答を導けているか」です。式を立てたあとの途中計算は、省略して構いません。「式①と式②を連立させれば答が出る」ということさえ分かれば、採点官は途中式がなくてもあなたの答案を理解できます。

むしろ途中式がだらだらと書いてあることで、採点官は「答が正しいかを確認したいのに、なぜ計算すれば分かる途中式が書いてあるのだ」と感じます。大学受験の物理では、数学のように複雑な計算はあまりありません。式と答が書いてあれば、十分に理解できることがほとんどです。

式をどのように使ったのか、簡単に書く

上の記述例では「①と②より、Nを消去」のように、「式を使って、どのような操作をしたのか」を書いています。こうした文があることで、「次の式がなぜ出てきたのか」が分かりやすくなります。

これも長い文を書く必要はなく、行った式変形などが分かれば良いです。シンプルに書きましょう。

必要に応じて、日本語で説明を加える

問題によっては「棒が傾き始めるとき」や「玉が飛び出すとき」など、「ある瞬間の状況」が問われます。このときは「垂直抗力が0になる」など、特別な条件が成り立つはずです。これを日本語で書くと、分かりやすい記述になります。

例の問題では「棒に力がかかり、傾き始めるとき」が問われています。このときは棒が台の端を支点として傾き始めるため、答案のような条件が成り立ちます。

記述力のトレーニング方法

物理の記述力を高めるためには、日頃からトレーニングをする必要があります。効果的に記述の勉強をするために、次の点を意識してください。

数学の記述答案をベースにする

物理の記述は数学と完全に同じではないものの、似ている面があります。上で紹介した例でも、数学の記述と似ている部分があったはずです。そのため数学の問題を解くときに使う「~より」「ここで、~より」などのフレーズを、真似すると良いです。

(参考)【大学受験数学】記述式問題の答案作成・書き方のポイントとルール

問題を解くときに、いつも採点官を意識する

「自分が分かれば良い」「問題が解ければ良い」という意識で問題を解いていると、採点官に分かりやすい答案を作る力は身につきません。こうした気持ちで勉強する場合、式だけを並べて書いてしまいがちです。日本語で説明を加えるなどの手間を、省いてしまいがちなのです。

そのため、いつも採点官に見てもらうことを意識して問題を解くと良いです。普段より少し解くために時間がかかるかもしれませんが、このほうが確実に記述力を高められます。また、問題に対する理解も深まります。

数学・物理とも、問題を解くたびに「わかりやすく答案を書こう」と考えて解くと、考えない場合と比べて大きな差につながります。9~10月から意識しながら問題演習を始めれば、入試までにはしっかりとした記述力を身につけられるはずです。

問題集・参考書の解答で使われているフレーズを真似する

「記述で何を書いて良いのか、よく分からない。迷ってしまう」という場合、「物理の問題集や参考書の解答で使われているフレーズ・書き方」を真似すると良いです。

私が参考にしているのは、「物理のエッセンス(河合出版)」の解答です。物理のエッセンスは受験生によく知られた教材ですが、構成や問題が良いだけでなく、解答もすっきりしていて見やすいです。上で紹介したポイントがきちんと押さえられており、無駄を省きながらも大切な点が分かるようになっています。

問題集や参考書で演習をするときには、ただ解答を確認するだけでなく、「この書き方は使える」のように真似する意識をもつと良いです。

記述対策用の参考書・問題集は、最難関志望のみで良い

物理の参考書・問題集には、さまざまな種類があります。その中には「記述力の向上」に重点を置いた教材もあります。例として「新・物理入門問題演習(駿台文庫)」や「理論物理への道標(河合出版)」などがあります。

これらの教材で記述の練習をするのも良いですが、「重要問題集」や「名門の森」などの問題集で解答を参考にすることでも、記述力を十分に高められます。「新・物理入門問題演習」や「理論物理への道標」はかなり難しいため、東大・京大・阪大の理系学部や医学部を目指さない限り、オーバーワークになる可能性が高いです。

記述力は実際に自分で書かないと上達しません。教材の解答を参考にして「ここに説明を加えたほうが良かった」「この説明は、もう少しシンプルに書ける」のように改善することで、記述力を高めることができます。旧帝大(北大・東北大・名大・九大)レベルまでなら、これで十分対応できます。

もしどうしても記述の練習をしたい場合、「Z会」や「進研ゼミ」を利用すると良いです。これらの通信教育には「添削問題」があり、毎月自分の記述を添削してもらうことができます。

私は理系だったためZ会で数学・物理・化学を勉強していましたが、確かに問題の質が非常に高く、添削のアドバイスも勉強になりました。Z会のは問題演習にも適しているので、物理で記述が必要になるハイレベルな大学を受けるなら、考えてみると良いでしょう。

▶️「Z会」の公式サイト・詳細

▶️「進研ゼミ」の公式サイト・詳細

記述式に慣れて、物理を得点源に!

ここでは「大学受験物理の記述対策」について紹介しました。記述式での回答に慣れることで、より物理で高得点を取りやすくなります。また、問題を解くときに「採点官へ分かりやすく説明すること」を意識することで、物理に対する理解度も高まります。紹介したポイントを押さえて、できれば秋ごろから物理の記述対策を始めましょう。

▶️本格的な大学受験の対策に。おすすめ塾ランキング!

タイトルとURLをコピーしました