化学の記述・論述問題で高得点を取るための書き方と、おすすめ参考書

勉強法

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国公立大学が課す化学の二次試験では、大学によっては「記述・論述問題」が出題されます。記述・論述問題は文章で回答を書く必要があり、多くの受験生が苦手としています。

そこでここでは、「化学の記述・論述問題の書き方と対策法」を紹介します。正しく勉強すれば、こうした問題もきちんと解くことができるはずです。

なお、記述対策に力を入れるなら、「Z会」や「進研ゼミ」を活用するのがおすすめです。旧帝大などの難関大学を目指す場合はZ会、地方国公立大学を志望するなら進研ゼミが良いので、記述が重視される大学を目指すなら考えてみてください。

記述・論述問題を解くためには「化学を深く理解すること」が大切

化学の記述・論述問題は数学や物理のように「説明を加えながら数式を書く形式」ではなく、「指定の文字数以内で、説明を文章で書く形式」が多いです。

記述・論述問題で問われることは多くの場合、学んだことがある内容です。ただ、文章で説明するためには「正確な理解」が必要で、これが記述問題を難しく感じる原因です。

「なぜ」を考えながら問題を解く

自分の言葉で説明を書けるようになるためには、日頃から「なぜ」を追求しながら問題を解くことが大切です。

「たぶんこの解き方だろうと考えて、計算を進めたら解けた」「フィーリングで解けた」のように問題を解いていると、答を出すことはできるかもしれません。ですがその問題を、「本当に理解できた」とはいえません。

  • なぜ、その式を作るのか?
  • 問題で問われている現象で、何が起きているのか?
  • 問題で出てくる反応は、なぜ起きるのか?

問題を解くとき、上のように考えてみてください。心の中で「気体の熱運動は、温度を上げると大きくなるんだ。だから圧力が高まるんだ」のように、「理由」を考えましょう。

また、このように理解度を深めるためには、教科書や問題集を「反復学習」する必要があります。

教科書をさっと読んだだけ、問題を1度解いただけでは、内容を完全に理解することは難しいです。2度、3度と復習をすると化学に対する理解が深まり、「この問題で問われていることは、こういうことなのか」「こういう理由で、式を立てることができるのか」と分かるようになります。

こうして常に「こうだから、こうなる」と考えて問題を解くと、記述・論述問題も解答できるようになります。

問題集の記述問題をチェックしておき、まとめて復習する

東大・京大・阪大など難関大学の化学入試でも、記述・論述の問題数は少なめです。そのため化学の問題集で、記述・論述に特化した教材はほとんどありません。

東大・京大・医学部志望を除けば、二次試験対策に使う問題集で出てくる記述・論述問題を解ければ大丈夫です。下でも紹介しますが、「重要問題集(数研出版)」や「化学の新演習(三省堂)」がおすすめです。これらの問題集を解きながら、「なぜ」を考えましょう。

問題集を解くときには、記述・論述問題に印をつけておくと、復習のときに役立ちます。あとでチェックした問題だけをまとめてやり直せば、効率良く対策ができます。

必ず8~9割は埋める

化学の記述・論述問題では、「30文字以内で記述せよ」のように、文字数が指定されます。たとえば、次のような問題が出題されたとします。

「アルミニウムや鉄が、希塩酸には解けるが、濃硝酸には解けない理由を30文字以内で説明せよ」
(回答例1)「不動態となるから。」(9文字)×
(回答例2)「濃硝酸によって金属表面に酸化皮膜ができ、不動態となるから。」(29文字)

このように文字数が指定されていたら、「その字数以内で、できるだけ長く説明する」ことが大切です。

上の例では、30文字以内の指定で9文字しか書いていない「例1」は、不正解となる可能性が高いです。運が良ければ、部分点くらいはもらえるかもしれません。

これに対して「例2」は文字数ギリギリまで書いており、内容も的を得ているため、正解となります。

このように、指定文字数の8~9割は埋めるように意識して、記述・論述問題を解きましょう。入試問題は、いたずらに文字数を増やしているわけではありません。「問題で何が問われているのか」に気付くことができれば、指定文字数に近い文字数で書けるはずです。

化学の記述・論述対策におすすめの参考書・問題集・教材

基本的には常に「理由」を考えながら問題を解くことで、化学の記述力を高めることができます。このときできるだけ「質の良い問題」に取り組むことで、より実力をつけやすくなります。化学の記述・論述対策におすすめの教材を紹介します。

化学・重要問題集(数研出版)

定番の問題集である「重要問題集」は、勉強していると記述・論述問題がときどき出てきます。これをその都度押さえていけば、十分な対策をすることができます。重要問題集は二次試験対策の勉強に使うことが多く、別で記述対策用の教材を用意する必要がありません。そのため「問題演習」と「記述・論述対策」、一石二鳥で使える問題集です。問題の質は良く、解説もきちんとしています。

化学の新演習(三省堂)

旧帝大などのハイレベルな大学を目指す受験生に人気の「化学の新演習」も、ときどき記述・論述問題が出てきます。化学の新演習は、重要問題集よりも難しめの問題が収録されています。ただし標準的な問題もたくさんあるため、化学をひと通り学び終えた時点で取り組むことができます。また、解説がていねいで分かりやすく、応用力をつけるために役立ちます。問題数が多いため、高3の8月くらいから取り組めると良い問題集です。

化学記述・論述問題の完全対策(駿台文庫)

「化学記述・論述問題の完全対策」は「東大・京大・医学部志望で、化学の記述・論述対策をより重点的に行っておきたい場合」におすすめの問題集です。

記述・論述対策に絞って編集されている化学の参考書・問題集は、これ以外にありません。その理由は「化学の記述問題は、配点が少なめのため」です。記述・論述対策の問題集をこなしても、大きな点数の伸びにつながりにくいのです。

ただ、最難関志望の場合、できるだけ完璧に対策をしておくことは大切です。この問題集は化学の勉強をひと通りこなして、余力がある場合に取り組むと良いです。

この問題集を執筆しているのは、駿台の化学講師として有名な「石川正明先生」という方です。この教材は石川先生ならではの詳しい解説がついており、記述・論述対策ができるだけでなく、化学をより本質的に理解することができます。そのため、化学の総合的な力を養うにも役立ちます。ハイレベルな人限定ですが、とても良い教材です。

進研ゼミの化学講座

進研ゼミの化学講座は、標準レベルの国公立や旧帝大、東大・京大まで、幅広く対応しているのが特徴。添削問題で化学の記述対策ができ、志望校に合わせた入試問題集も合わせてもらえるため、進研ゼミだけでひと通りの演習をすることができます。

高3で化学だけを受講する場合は月10,860円(税込)で、コースによる料金の違いはありません。また、共通テスト対策の教材も合わせて付いてきます。

また、スマホやタブレットで学べる動画授業は、化学以外の科目も学べるのでお得です。進研ゼミは教材にボリュームがありますが、しっかりこなせば基礎から志望校合格レベルの実力まで引き上げることができます。

>>「進研ゼミ」の公式サイト・詳細

Z会の化学講座

学力に自信があり、実践的な力を身に付けたい場合は「Z会の化学講座」もおすすめです。Z会の添削問題は良問で、特に記述力を重視したい場合はこちらが良いです。Z会の化学講座は種類があり、次のようなラインナップになっています。

コース 講座 月々の料金(税込)
本科(メインコース) ・東大化学
・京大化学
・医学科化学
・難関国公立化学
5,600円
専科(特定分野の集中学習コース) ・有機化学実践演習 2,800円
短期集中シリーズ(10日間の短期コース) ・化学実験
・有機化学
2,300円

Z会の添削は特定科目のプロが行ってくれるため、とてもていねいです。また、Z会はいわゆる「良問」が多く、学習効果が高いです。「続けられるかどうか」がポイントではあるものの、使いこなせば相当な力がつきます。

私もZ会で数学・物理・化学を勉強していましたが、とても良かったと思います。

Z会は難しいことで有名ですが、化学に関しては数学より取り組みやすい印象です。興味が湧いたら資料請求で問題サンプルを確認できるので、見てみてください。資料請求は無料です。

>>「Z会」の公式サイト・詳細

記述・論述対策をすれば、化学の理解も深まる

ここでは、「化学の記述・論述対策」について紹介しました。「なぜ」を追求して問題を解けば「自分で説明できる力」が身につき、記述・論述問題にも対応できるようになります。また、それに合わせて、化学に対する理解も深まるはずです。紹介した教材も参考にして、化学の入試対策を万全にしてほしいと思います。

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