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総合型選抜では、受験する大学の「志望理由」が必要です。
ただ、いざ「その大学を志望する理由は何ですか」と聞かれると、答に詰まってしまうこともあるもの。
総合型選抜では、自分の考えや熱意などを、きちんと言葉でアピールすることが大切。「志望理由がわからない、思いつかない」と思っていても、きちんと考えれば、意外と言葉は出てきます。
ここでは「総合型選抜の志望理由が思いつかない場合の対処法」を解説します。
志望理由を思いつかないのは「当たり前」。考える機会が少なかったから
まず、大学の志望理由をあまり思いつかないのは、ある意味で「当たり前」といえます。
それは、「これまで考える機会がなかったため」です。
学校では数学や英語などの授業はありますが、
- 世の中にどんな仕事があるのか。
- さまざまな選択肢から、どう職業・仕事を選べば良いのか。
- 自分にどんな仕事が向いているのか。
などを学んだり、考えたりする授業はありません。
日本の学校は「詰め込み教育」と言われることもありますが、自分自身について考え、答を見つける授業はまだまだ少ないのが現状です。
こうした授業がないのは、「夢や目標は、自分で考えられるだろう」という意図なのかもしれません。
ですが今は昔よりも選択肢が広がっていて、将来について考える機会がないのは困りもの。自分にベストな職業や仕事を高校生のうちに決められないのは、ある意味で当然です。
ただ、逆にいうと「きちんと自分自身について考える時間を取れば、目標は見つかる」ともいえます。「志望理由なんて何となくしか思いつかない・・」と諦めず、じっくり考えてみてください。
【考えたことは、紙に書き出そう】
ここから「考える作業」を解説しますが、考えたことは必ずメモしておくと良いです。スマホのメモ帳機能より、紙にどんどん書き出すのがおすすめ。お気に入りのノートやペンを用意して考えてみましょう。
「志望したきっかけがない」と思う場合
受験する大学・志望校は決めたものの、「なぜその大学を志望するのか」という理由を聞かれると、「きっかけなんてない・・」と思うことがあります。
ですがあえて言うと、自分が気付いていないだけで、志望した理由やきっかけは何かあるはずです。
- 有名な大学で、格好良いと思った。
- 家から近かった。
- 偏差値が自分のレベルに合っていそう。
- 東京に行きたい。
上のようなことがきっかけで、志望校を決める人はたくさんいます。「こんな理由で良いの?」という不安から、志望理由にならないと思っていないでしょうか。
もちろん「家から近かったので、貴校に入りたいと思いました」という内容では、総合型選抜で不合格になります。ですが、数ある大学から志望校を絞り込むために、大学の立地は大切な条件のひとつ。本当に小さなきっかけでも良いので、志望しようと思った大学が気になった理由を紙に書き出してみてください。
たとえば、下のように書き出したとします。
- 情報学部があった。
- 偏差値が自分のレベルに合っていそう。
- 東京に行きたい。
ここで大切なのが、「書き出した項目ひとつずつに対し、さらに深堀りして考える」ということです。
- なぜ情報学部に行きたいのだろう。
- なぜ偏差値が合っているほうが良いのだろう。
- 東京に行きたいのはなぜなのだろう。
このように、「それはなぜなのだろう」と自分に問いかけ続けることで、自分でも気付いていなかった本音を掘り起こすことができます。
「テレビで流れていたクイズ番組の問題が、気になって答まで見てしまった」ということはないでしょうか。
人の脳は問いかけに対して、答を出す修正があります。
自分自身に問いかけをすると、脳がその答を探し始めます。そしてしばらく考え続けていると、「情報学部に行きたいのは、IT業界が盛り上がっていて、自分もITの仕事をしてみたいからだよな。ゲームが好きだし」のように考えが浮かぶはずです。
こうして自分の考えを深堀りしていくと、
東京に行きたいのは、さまざまな刺激を受けられそうだから。IT業界が一番盛り上がっているのはやはり東京だし、ほかの大学の人とも交流しながら、大学生活を充実させたい」
のようにまとめることができます。
上のような内容は、自分自身について意識して考えないと出てきません。
なお、こうした自分の興味・関心・長所・短所などを考える一連の作業を、「自己分析」といいます。
自己分析は大学から企業へ就職するための就職活動をするときに行うのが一般的ですが、総合型選抜にはとても効果的です。今のうちから自己分析をしておくと、今後も役立ちます。
志望理由が何となくしかわからない場合
「志望理由は一応あるけど、何となく・・」という場合も、自分自身をさらに深堀りしてみてください。
「志望理由は何ですか?」
→ 「情報学部があり、自宅から通えるためです」
というくらいでは、総合型選抜で通用しません。
- なぜ情報学部に行きたいのだろう。
- なぜその大学の情報学部でないとだめなのだろう。
のように、しつこく繰り返し考える必要があります。
最初に述べた通り、こうした作業はこれまであまりしていないはず。考えても何も浮かばなかったり、同じことしか考えられなかったりすることはよくあります。
ただ、それでも「なぜだろう」と考えてみてください。小さなことでも良いので、その大学の何が気になったのかを考え、紙に書き出していきます。
また、考えがなかなか浮かばない場合、
- 15分、考えてみよう。
- とにかく浮かんだことを、30個書いてみよう。
のように、「時間」や「書き出す数」を決めて考えるのも効果的。あまり考えてこなかったことについて繰り返し思考するのは疲れますが、だからこそ意味があります。
将来の夢が決まっていない場合の志望理由
この大学を受けるのも、何となくだよ」
こうした場合もあるかもしれません。
ただ、このまま総合型選抜の入試を受けるのは、丸腰で戦いに向かうようなもの。
総合型選抜ではこれまでの経験や入学後の意欲をアピールするため、将来と大学の志望理由について考えるのは必須です。
ここで、「夢」というとスケールが大きいため、「好き・興味」を大切にしてください。
あなたの好きなこと、興味のあることは何でしょうか。スポーツ・ゲーム・絵を描くなど、何でも構わないので、まずはひと通り挙げてみてください。
ここで、「いや、スポーツは好きだけど、夢にならないです。スポーツ選手とか無理だし」と思うかもしれません。
ただ、ひとことでスポーツといっても、関連する職業や仕事は、本当に幅広いです。
- スポーツの雑誌を作る。
- スポーツジムを経営する。
- 理学療法士として、ケガした人を助ける。
- スポーツのゲームを作る。
- スポーツニュースを配信するWebサイトを作る。
など、少し考えただけでもキリがないくらい、スポーツに関わる仕事はあります。
ここではスポーツを例にしましたが、あらゆる好きなこと・興味のあることについて、自分が思っている以上に多くの仕事があります。
- 「スポーツといえばスポーツ選手」
- 「音楽といえば歌手」
のような、本当に夢といえる仕事ではなく、「自分の興味と関係がありつつ、安定している・技術が身につく」のような仕事も合わせて考えてみてください。
すると、
- 「理学療法士は資格も取れるし、医療の仕事で安定しているから良いかもしれない」
- 「スポーツ番組の制作とか、やってみたいかも」
- 「IT企業でスポーツニュースを配信している会社を目指そうかな」
のように、考えが広がります。
このように「あなたが夢中になっている好きなこと・興味のあることに、意外と将来のタネは隠れている」といえます。
オープンキャンパスに行ってみよう
志望校を
- 偏差値
- 公式サイトの情報
- 行きたい学部があるかどうか
くらいで決める人は多いです。
ただ、文字や写真の情報だけで志望校を決めると、実感がわきません。オープンキャンパスへ行ってみて、実際に現地を体験することが大切です。
実際にキャンパスを見て、そこにいる大学生と話すことで、「ここで4年間過ごすのは楽しそうだな」「勉強のしがいがありそう」のように、リアルな学生生活を感じることができます。するとスイッチが入り、志望理由なども自然と浮かびやすくなるはずです。
もしオープンキャンパスへ行ってもピンとこなければ、その大学はあなたに合っていないのかもしれません。大学へ行くのは時間も労力もかかりますが、総合型選抜を考えているなら、ぜひ参加することをおすすめします。
本屋へ行ってみよう
何が好きなのか、何に興味があるかわからないとき、本屋へ行くのも役に立ちます。
インターネットでも本は購入できますが、本屋へ行き、気になった本を手に取ってみてください。
本屋にはさまざまなジャンルの本があり、普段は目に入らないようなものもあります。ただ、「自分は何に興味があるのだろう」という視点で並んでいる本を眺めると、自分でも意外な本のタイトルが目につくことがあります。
こうした本を、手に取ってパラパラめくってみてください。読んでみてもあまり何も感じないかもしれませんが、「確かにこういう話、好きかもな」と気付きのある本が見つかることもあります。
こうしたことを小さなきっかけにして、自分の興味・関心を深堀りすることができます。
大学の志望理由が「本当にない・・」と思う場合、塾でサポートしてもらうのがおすすめ
総合型選抜の志望理由は、「思いつかない」「わからない」と感じることがよくあるもの。ただ、考える機会が少なかったため、これはある意味で当然です。
自分自身について深く考えることで、なぜその大学が良いのか、なぜその学部で勉強したいのかなどに気付くことができます。
ただ、自分について考えるといっても、やっぱりなかなか考えられないことはあるものです。また、「これで大丈夫なのかな」という不安もつきもの。しっかりと対策するなら、やはり塾を利用するのがおすすめです。
最近は総合型選抜で受験する人も増えていて、対策・サポートをしてくれる塾も多くなってきました。体験授業を受けられる塾も多いため、自分だけでの対策は難しいと思ったら、まずは相談してみてほしいと思います。