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総合型選抜では、志望理由書や面接、小論文で、自分をアピールする必要があります。
そのため多くの人は
- 「志望理由書を準備しないと」
- 「面接の対策をしないと」
のように考えがちですが、まずやるべきなのはこうしたことではなく、「自分自身について知ること」。
自分のどんなところがアピールポイントなのか、なぜ志望する大学に魅力を感じるのか、ハッキリ分かっていないと大学の担当者に響きません。
ここでは自分自身を理解するために必要な「自己分析」の方法を解説します。
総合型選抜の対策はまず自己分析!3つのメリット
総合型選抜ではさまざまな形で、あなた自身について聞かれます。つまり「自分自身についてよく知ること」が、総合型選抜で合格するために重要です。
多くの受験生はいきなり志望理由書・面接・小論文の対策をしがち。ただ、あなたが何を学びたいのか、何をしたいのか、長所や短所は何なのかなどを明確にわかっていないと、大学の担当者に伝わりません。
たとえばぼんやりと経済学部に行きたい人がいるとします。
この人が総合型選抜の面接で、「あなたはなぜ、当校で経済を学びたいのですか?」と質問されても、「貴校は環境が整っていて、グローバルな人材を輩出しているためです」のような、ぼんやりとした回答しかできません。
一方、ハッキリした目的があってその大学の経済学部に行きたい人は、
上のように、自分のやりたいことや大学の志望理由を、具体的に伝えることができます。
「こんなこと考えられるか!」と思うかもしれませんが、誰しも好きなこと、夢中になっていることは、熱く語ることができます。
好きなゲームがある人は、そのゲームについて、1時間や2時間はカンタンに語り続けられます。こちらが質問してもいないのに、マニアックな情報まで詳しく披露してくれることも多いです。
ただ、行きたい大学になると、ここまで熱く語れる人は少ないです。それは、これまで考えてこなかった、興味をもつきっかけがなかったため。
逆に言うと、興味をもって「これがやりたい、学びたい」というものが見つかれば、積極的に大学を調べて志望校も決まり、1時間でも2時間でも語れるようになります。
自己分析は、行きたい大学・学びたいこと・やりたいことを見つけるために取り組むもの。そして自己分析を通して、3つのメリットがあります。
志望理由書・面接・小論文の対策がスムーズになる
自己分析をしっかり行うと、総合型選抜で必要な志望理由書・面接・小論文の対策が、全てスムーズになります。
やりたいことやその大学に行きたい理由が明確なため、あとはそれを文章や言葉で伝えるだけだからです。
小論文は「このテーマについて、400字で述べなさい」のような出題があるため追加の対策が必要ですが、志望理由書と面接は、ほぼ自己分析ができているかで決まります。
「これをしたい」というハッキリした目的をもって、大学進学を考えられる
自己分析で自分が分かると、目的意識をもって大学に入ることができます。つまり単純に、大学生活が楽しくなります。
「大学なんて、行ければどこでもいいよ」という人と、「これをしたい。あれもしたい」と考えている人、どちらが大学生活を楽しめるかというと、後者の人のほうが満足度は高く、学びや経験も多いはずです。
本当に興味があることがわかれば、それができる大学へ進学するのは当然といえます。
自分が伝えることに、自信をもてるようになる
上はひとつの例ですが、「俺はこれがしたいんだよ」ということがわかると、自信をもってハッキリと伝えられるようになります。小手先のテクニックではなく、自己分析で根本的に自分を理解できると、自然に上のような言葉は出てくるわけです。
自己分析の方法4ステップ
自己分析の必要性とメリットを理解したら、準備をして始めましょう。やるべきことはシンプルで、「とにかく自分について考える」ということを行います。次の4ステップで進めましょう。
- 紙とペンを用意する
- 静かな場所で、自分自身について考える
- 浮かんだ考えを、とにかく紙に書き出す
- 考えを整理してまとめる
1. 紙とペンを用意する
まずは紙とペンを用意します。これは考えたことを、書き出すために必要です。
自己分析はたくさん考えるため、頭に浮かんだことを全て覚えているのは大変。そのため紙に書いておき、あとで見直します。
スマホやタブレットのメモ機能に書くこともできますが、できれば紙に書くほうが思考を整理しやすくおすすめです。
2. 静かな場所で、自分自身について考える
じっくり考える作業は、静かな場所、または適度なざわつきのある場所がおすすめ。
- 自分の部屋
- 静かなカフェ
- 図書館
- 学校の自習室
など、自己分析は落ち着いて考えられる場所で行いましょう。
3. 浮かんだ考えを、とにかく紙に書き出す
自己分析でやることは、「自分自身について考えて、その答を紙に書き出す」ということだけ。浮かんだことを、とにかく書いていきましょう。
ここで気をつけたいのは、「頭に浮かんだら、まず書き出す」ということ。
たとえば「あなたが好きなことは何ですか」という質問の答を考えるときに、
- 「好きなことなんて、そんなにないな・・」
- 「何か好きなことって、あったっけ?」
- 「ゲームは好きだけど、これは違うよな・・」
のように、自分の判断で考えをストップしてしまうことがあります。
自己分析は「分析」が目的。つまり小さなことでも、自分を知るヒント・手がかりになることがあります。
そのため「これは書かなくていいな」と思うようなことでも、全部出し切るつもりで全て書きましょう。自己分析は書けば書くほど、自分を見つめられるようになります。
4. 考えを整理してまとめる
自己分析で考えたことを書き出したら、その紙を眺めてみてください。
- 「自分って、こんなこと考えているんだ」
- 「たしかにこれ、好きだよな・・」
- 「大学で、これをやってみたいな」
という気付きがあるはずです。
これを元に、
- どんな大学に進みたいのか。
- 大学で何を学びたいのか。
- 大学で何をしたいのか。
- 将来はどんな仕事をしたいのか。
を考えてみてください。
自己分析をする前よりもずっとスムーズに、自分の考えがまとまるはずです。
自己分析は「自分を深く知る」ことが大切。自分自身が見えてくる質問46個
自己分析は以上の4ステップで行いますが、そもそも「何を考えればいいんだろう」と迷うことも多いもの。
そこで自分を知るために効果的な質問を、46個まとめて紹介します。
全ての質問にしっかり答を書き出していくと、自分の全体像がつかめます。「自分は何がしたいのかわからない」というモヤモヤした感覚も、なくなるはずです。
- 自分の強みは何ですか。
- 自分の弱みは何ですか。
- 変えたいと思っていることは何ですか。
- あなたにとって、良い人生とは何ですか。
- あなたが興味のあることは何ですか。
- 情熱を持っている物事は何ですか。
- もし頑張ったら、どんな人になれそうですか。
- 最も大きな悩みは何ですか。
- 大学で何をしたいですか。
- あなたが大学で学びたいことは何ですか。
- どんな部活やサークルをしたいですか。
- どんなアルバイトをしたいですか。
- どんなときに最も幸せを感じますか。
- これからの自分のために何ができますか。
- 自分自身について、誇りに思うことは何ですか。
- これまでの人生で後悔していることは何ですか。
- あなたは他人からどう見られたいですか。
- あなたはどんな環境で最も成長できますか。
- あなたが抱える最大の不安は何ですか。
- 自分の中で最も大切なものは何ですか。
- あなたの大切な人は誰ですか。
- 大切な人に、どう喜んでほしいですか。
- あなたはどんな人生を送りたいですか。
- あなたはどんな人間関係を築きたいですか。
- あなたが大切にしている価値観は何ですか。
- ストレスを感じたとき、どうしていますか。
- あなたは周りの人にどう認識されていると思いますか。
- あなたは自分自身をどう改善したいと思っていますか。
- あなたはどう成長したいと思っていますか。
- 自分自身に対してどんなイメージを持っていますか。
- 過去に達成した最大の成功は何ですか。
- 過去に経験した最大の失敗は何ですか。
- これから達成したいことは何ですか。
- 周りの人に指摘されること・批判されることは何ですか。
- あなたはどんな人生を送りたくないですか。
- あなたはどんな人生を送りたいですか。
- あなたはどんなことに恐れを感じていますか。
- あなたはどんなことに怒りを感じますか。
- あなたはどんなことに喜びを感じますか。
- あなたはどんなことに悲しみを感じますか。
- あなたはどんなことに不安を感じますか。
- あなたはどんなことに焦りを感じますか。
- 感謝したい人は誰ですか。
- あなたはどんなことに優先度を置いていますか。
- あなたの目標は何ですか。
- あなたが大切にしている習慣は何ですか。
自己分析をするときのポイント・注意点
ここまでは自己分析の方法を解説しましたが、自己分析をするときはポイント・注意点もあります。
次の4点を押さえておきましょう。
- 「自分のことなんて、もう分かっている」と思わない。
- 自分の明るい未来をイメージ。楽しく考えよう。
- 質問の答を書き出すときは、「最低5項目は書く」のように決めると浮かびやすい。
- 質問は少し考えて終わりにしない。自分自身に「なぜ?」と繰り返し問いかける。
「自分のことなんて、もう分かっている」と思わない
自己分析をするとき、人によっては「自分のことなんて、十分わかってる。自己分析なんて、意味あるの?」と思うことがあります。
自分自身を理解できているかの基準は、「上で挙げた質問の答が、ぱっと思い浮かぶかどうか」。もし「えーっと・・」となるなら、自己分析をするのがおすすめです。
人は自分で思っているほど、自分自身を理解できていません。それは「自分のことなんて、よくわかっている」と考えて、自分自身を見つめる機会がないためです。余計なプライドを捨てて、謙虚に自分を見つめ直す必要があります。
自分の明るい未来をイメージ。楽しく考えよう
「何がしたい?」「どんな仕事をしたい?」という質問は、あなたの未来を考えることでもあります。
あなたはこれからを、どんな人生にしたいでしょうか。
道は人それぞれですが、きっと「楽しく過ごしたい」という思いは誰しもあるはず。
自己分析は面倒に感じるかもしれませんが、楽しい未来をイメージする機会でもあります。ぜひ、楽しく前向きに考えてみてください。
質問の答を書き出すときは、「最低5項目は書く」のように決めると浮かびやすい
上で紹介した質問の答は、たくさん書けば書くほど良いです。ただ、考え始めても意外と思い浮かばなかったり、1個や2個しか思いつかなかったりすることがあります。
このときは、「ひとつの質問に対して、最低5個は書く!」のように決めてみてください(もちろん10個でも15個でもOK)。
数字を決めることで、「あと5個!」「あと2個が浮かばない・・。あ〜、これがあった!」のように、なんとか思考を振り絞るようになります。こうして出てくる考えは「熟考した上での答」で、あなた自身のコアになっていることもあるのです。
こうしてさまざまな質問に何度も思考を重ねると、自分の本音・深層心理に気付くことができます。考える作業はけっこう大変ですが、ぜひ頑張ってみてください。
質問は少し考えて終わりにしない。自分自身に「なぜ?」と繰り返し問いかける
上で紹介した質問は、似たようなことを聞かれていると感じるものもあるはずです。ただ、あらためて考えたり、少し角度が変わることで違う答が見えたりすることもあります。同じ答になっても良いため、じっくりと考えてみてください。
ここをていねいにできるかどうかで、自己分析の精度が変わってきます。
また、3分や5分ほど考えて「答が見つからない」と思っても、そこからもうしばらく考えてみてください。
「自分は何が好きなんだろう」「なぜそれが好きなんだろう」「なぜそれを学びたいんだろう」のように、「なぜ?」を繰り返し問いかけることで、これまで考えてこなかった自分自身が見えてくるようになります。
日本の勉強は「詰め込み型教育」と言われることもあり、たしかに知識をインプットする時間が多いです。ですが自己分析のように、自分を知る・見つめ直す教育の機会はかなり少ないため、なかなか考えが出てこないのも仕方ないかもしれません。総合型選抜の対策として自己分析をすることは、今後にも役立つ新しいアプローチの学習方法です。
自己分析は総合型選抜の対策をする上で、とても大切。楽しく、しっかり考えよう
総合型選抜というと、つい志望理由書・面接・小論文の勉強をしがち。ただ、まずは自己分析を通して「自分自身」を知ることで、これらの対策もスムーズになります。
また、自己分析で自分を見つめ直すと大学入試だけでなく、大学入学後の学生生活や社会人になるときも役立ちます。明るい未来をイメージして、ぜひ楽しくじっくり自己分析をしてほしいと思います。