総合型選抜の志望理由書に必要な自己分析の方法:4つのステップとポイント

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総合型選抜では、志望理由書や面接、小論文で、自分をアピールする必要があります。

そのため多くの人は

  • 「志望理由書を準備しないと」
  • 「面接の対策をしないと」

のように考えがちですが、まずやるべきなのはこうしたことではなく、「自分自身について知ること」。

自分のどんなところがアピールポイントなのか、なぜ志望する大学に魅力を感じるのか、ハッキリ分かっていないと大学の担当者に響きません。

ここでは自分自身を理解するために必要な「自己分析」の方法を解説します。

総合型選抜の対策はまず自己分析!3つのメリット

総合型選抜ではさまざまな形で、あなた自身について聞かれます。つまり「自分自身についてよく知ること」が、総合型選抜で合格するために重要です。

多くの受験生はいきなり志望理由書・面接・小論文の対策をしがち。ただ、あなたが何を学びたいのか、何をしたいのか、長所や短所は何なのかなどを明確にわかっていないと、大学の担当者に伝わりません。

たとえばぼんやりと経済学部に行きたい人がいるとします。

この人が総合型選抜の面接で、「あなたはなぜ、当校で経済を学びたいのですか?」と質問されても、「貴校は環境が整っていて、グローバルな人材を輩出しているためです」のような、ぼんやりとした回答しかできません。

一方、ハッキリした目的があってその大学の経済学部に行きたい人は、

「ビジネスに興味があり、貴校の経済学部で経済・ビジネスを学びたいと思っています。私はSNSをよく使っているのですが、さまざまな大学を調べる中で、貴校の山田教授の情報に関する実証的な研究に興味をもちました。面白そうだと感じたのが最初の理由ではありますが、学ぶことでSNSのビジネス活用についてより深く考えれるようになると考えています。学生が多く、サークル活動なども盛んな貴校で学び、IT業界で新しいSNSサービスの開発やマーケティングに関する仕事をしたいです」

上のように、自分のやりたいことや大学の志望理由を、具体的に伝えることができます。

「こんなこと考えられるか!」と思うかもしれませんが、誰しも好きなこと、夢中になっていることは、熱く語ることができます。

好きなゲームがある人は、そのゲームについて、1時間や2時間はカンタンに語り続けられます。こちらが質問してもいないのに、マニアックな情報まで詳しく披露してくれることも多いです。

ただ、行きたい大学になると、ここまで熱く語れる人は少ないです。それは、これまで考えてこなかった、興味をもつきっかけがなかったため。

逆に言うと、興味をもって「これがやりたい、学びたい」というものが見つかれば、積極的に大学を調べて志望校も決まり、1時間でも2時間でも語れるようになります。

自己分析は、行きたい大学・学びたいこと・やりたいことを見つけるために取り組むもの。そして自己分析を通して、3つのメリットがあります。

志望理由書・面接・小論文の対策がスムーズになる

自己分析をしっかり行うと、総合型選抜で必要な志望理由書・面接・小論文の対策が、全てスムーズになります。

やりたいことやその大学に行きたい理由が明確なため、あとはそれを文章や言葉で伝えるだけだからです。

小論文は「このテーマについて、400字で述べなさい」のような出題があるため追加の対策が必要ですが、志望理由書と面接は、ほぼ自己分析ができているかで決まります。

「これをしたい」というハッキリした目的をもって、大学進学を考えられる

自己分析で自分が分かると、目的意識をもって大学に入ることができます。つまり単純に、大学生活が楽しくなります。

「大学なんて、行ければどこでもいいよ」という人と、「これをしたい。あれもしたい」と考えている人、どちらが大学生活を楽しめるかというと、後者の人のほうが満足度は高く、学びや経験も多いはずです。

本当に興味があることがわかれば、それができる大学へ進学するのは当然といえます。

自分が伝えることに、自信をもてるようになる

「俺はアニメが好きだから、アニメの仕事をしたい。アニメの仕事といっても映像制作やキャラのデザイン、ストーリーの企画、声優、アニメのプロモーションやマーケティングとかいろいろある。俺はアニメだけじゃなくてビジネスにも興味があるから、アニメのプロモーションやマーケティングについて学びたい。将来は自分が良いと思ったアニメを、日本だけじゃなく海外も含めて、いろんな人に広める仕事をしたい。映像制作も、ちょっと興味がある。これがトータルで学べるのは東京にある◯◯大学だから、第一志望はここにしたい。東京でいろんな刺激を受けるのも楽しそうだし、東京は大学も多いから、ほかの大学の人ともアニメを通して交流したい」

上はひとつの例ですが、「俺はこれがしたいんだよ」ということがわかると、自信をもってハッキリと伝えられるようになります。小手先のテクニックではなく、自己分析で根本的に自分を理解できると、自然に上のような言葉は出てくるわけです。

自己分析の方法4ステップ

自己分析の必要性とメリットを理解したら、準備をして始めましょう。やるべきことはシンプルで、「とにかく自分について考える」ということを行います。次の4ステップで進めましょう。

  1. 紙とペンを用意する
  2. 静かな場所で、自分自身について考える
  3. 浮かんだ考えを、とにかく紙に書き出す
  4. 考えを整理してまとめる

1. 紙とペンを用意する

まずは紙とペンを用意します。これは考えたことを、書き出すために必要です。

自己分析はたくさん考えるため、頭に浮かんだことを全て覚えているのは大変。そのため紙に書いておき、あとで見直します。

スマホやタブレットのメモ機能に書くこともできますが、できれば紙に書くほうが思考を整理しやすくおすすめです。

2. 静かな場所で、自分自身について考える

じっくり考える作業は、静かな場所、または適度なざわつきのある場所がおすすめ。

  • 自分の部屋
  • 静かなカフェ
  • 図書館
  • 学校の自習室

など、自己分析は落ち着いて考えられる場所で行いましょう。

3. 浮かんだ考えを、とにかく紙に書き出す

自己分析でやることは、「自分自身について考えて、その答を紙に書き出す」ということだけ。浮かんだことを、とにかく書いていきましょう。

ここで気をつけたいのは、「頭に浮かんだら、まず書き出す」ということ。

たとえば「あなたが好きなことは何ですか」という質問の答を考えるときに、

  • 「好きなことなんて、そんなにないな・・」
  • 「何か好きなことって、あったっけ?」
  • 「ゲームは好きだけど、これは違うよな・・」

のように、自分の判断で考えをストップしてしまうことがあります。

自己分析は「分析」が目的。つまり小さなことでも、自分を知るヒント・手がかりになることがあります。

そのため「これは書かなくていいな」と思うようなことでも、全部出し切るつもりで全て書きましょう。自己分析は書けば書くほど、自分を見つめられるようになります。

4. 考えを整理してまとめる

自己分析で考えたことを書き出したら、その紙を眺めてみてください。

  • 「自分って、こんなこと考えているんだ」
  • 「たしかにこれ、好きだよな・・」
  • 「大学で、これをやってみたいな」

という気付きがあるはずです。

これを元に、

  • どんな大学に進みたいのか。
  • 大学で何を学びたいのか。
  • 大学で何をしたいのか。
  • 将来はどんな仕事をしたいのか。

を考えてみてください。

自己分析をする前よりもずっとスムーズに、自分の考えがまとまるはずです。

自己分析は「自分を深く知る」ことが大切。自分自身が見えてくる質問46個

自己分析は以上の4ステップで行いますが、そもそも「何を考えればいいんだろう」と迷うことも多いもの。

そこで自分を知るために効果的な質問を、46個まとめて紹介します。

全ての質問にしっかり答を書き出していくと、自分の全体像がつかめます。「自分は何がしたいのかわからない」というモヤモヤした感覚も、なくなるはずです。

  • 自分の強みは何ですか。
  • 自分の弱みは何ですか。
  • 変えたいと思っていることは何ですか。
  • あなたにとって、良い人生とは何ですか。
  • あなたが興味のあることは何ですか。
  • 情熱を持っている物事は何ですか。
  • もし頑張ったら、どんな人になれそうですか。
  • 最も大きな悩みは何ですか。
  • 大学で何をしたいですか。
  • あなたが大学で学びたいことは何ですか。
  • どんな部活やサークルをしたいですか。
  • どんなアルバイトをしたいですか。
  • どんなときに最も幸せを感じますか。
  • これからの自分のために何ができますか。
  • 自分自身について、誇りに思うことは何ですか。
  • これまでの人生で後悔していることは何ですか。
  • あなたは他人からどう見られたいですか。
  • あなたはどんな環境で最も成長できますか。
  • あなたが抱える最大の不安は何ですか。
  • 自分の中で最も大切なものは何ですか。
  • あなたの大切な人は誰ですか。
  • 大切な人に、どう喜んでほしいですか。
  • あなたはどんな人生を送りたいですか。
  • あなたはどんな人間関係を築きたいですか。
  • あなたが大切にしている価値観は何ですか。
  • ストレスを感じたとき、どうしていますか。
  • あなたは周りの人にどう認識されていると思いますか。
  • あなたは自分自身をどう改善したいと思っていますか。
  • あなたはどう成長したいと思っていますか。
  • 自分自身に対してどんなイメージを持っていますか。
  • 過去に達成した最大の成功は何ですか。
  • 過去に経験した最大の失敗は何ですか。
  • これから達成したいことは何ですか。
  • 周りの人に指摘されること・批判されることは何ですか。
  • あなたはどんな人生を送りたくないですか。
  • あなたはどんな人生を送りたいですか。
  • あなたはどんなことに恐れを感じていますか。
  • あなたはどんなことに怒りを感じますか。
  • あなたはどんなことに喜びを感じますか。
  • あなたはどんなことに悲しみを感じますか。
  • あなたはどんなことに不安を感じますか。
  • あなたはどんなことに焦りを感じますか。
  • 感謝したい人は誰ですか。
  • あなたはどんなことに優先度を置いていますか。
  • あなたの目標は何ですか。
  • あなたが大切にしている習慣は何ですか。

自己分析をするときのポイント・注意点

ここまでは自己分析の方法を解説しましたが、自己分析をするときはポイント・注意点もあります。

次の4点を押さえておきましょう。

  • 「自分のことなんて、もう分かっている」と思わない。
  • 自分の明るい未来をイメージ。楽しく考えよう。
  • 質問の答を書き出すときは、「最低5項目は書く」のように決めると浮かびやすい。
  • 質問は少し考えて終わりにしない。自分自身に「なぜ?」と繰り返し問いかける。

「自分のことなんて、もう分かっている」と思わない

自己分析をするとき、人によっては「自分のことなんて、十分わかってる。自己分析なんて、意味あるの?」と思うことがあります。

自分自身を理解できているかの基準は、「上で挙げた質問の答が、ぱっと思い浮かぶかどうか」。もし「えーっと・・」となるなら、自己分析をするのがおすすめです。

人は自分で思っているほど、自分自身を理解できていません。それは「自分のことなんて、よくわかっている」と考えて、自分自身を見つめる機会がないためです。余計なプライドを捨てて、謙虚に自分を見つめ直す必要があります。

自分の明るい未来をイメージ。楽しく考えよう

「何がしたい?」「どんな仕事をしたい?」という質問は、あなたの未来を考えることでもあります。

あなたはこれからを、どんな人生にしたいでしょうか。

道は人それぞれですが、きっと「楽しく過ごしたい」という思いは誰しもあるはず。

自己分析は面倒に感じるかもしれませんが、楽しい未来をイメージする機会でもあります。ぜひ、楽しく前向きに考えてみてください。

質問の答を書き出すときは、「最低5項目は書く」のように決めると浮かびやすい

上で紹介した質問の答は、たくさん書けば書くほど良いです。ただ、考え始めても意外と思い浮かばなかったり、1個や2個しか思いつかなかったりすることがあります。

このときは、「ひとつの質問に対して、最低5個は書く!」のように決めてみてください(もちろん10個でも15個でもOK)。

数字を決めることで、「あと5個!」「あと2個が浮かばない・・。あ〜、これがあった!」のように、なんとか思考を振り絞るようになります。こうして出てくる考えは「熟考した上での答」で、あなた自身のコアになっていることもあるのです。

こうしてさまざまな質問に何度も思考を重ねると、自分の本音・深層心理に気付くことができます。考える作業はけっこう大変ですが、ぜひ頑張ってみてください。

質問は少し考えて終わりにしない。自分自身に「なぜ?」と繰り返し問いかける

上で紹介した質問は、似たようなことを聞かれていると感じるものもあるはずです。ただ、あらためて考えたり、少し角度が変わることで違う答が見えたりすることもあります。同じ答になっても良いため、じっくりと考えてみてください。

ここをていねいにできるかどうかで、自己分析の精度が変わってきます。

また、3分や5分ほど考えて「答が見つからない」と思っても、そこからもうしばらく考えてみてください。

「自分は何が好きなんだろう」「なぜそれが好きなんだろう」「なぜそれを学びたいんだろう」のように、「なぜ?」を繰り返し問いかけることで、これまで考えてこなかった自分自身が見えてくるようになります。

日本の勉強は「詰め込み型教育」と言われることもあり、たしかに知識をインプットする時間が多いです。ですが自己分析のように、自分を知る・見つめ直す教育の機会はかなり少ないため、なかなか考えが出てこないのも仕方ないかもしれません。総合型選抜の対策として自己分析をすることは、今後にも役立つ新しいアプローチの学習方法です。

自己分析は総合型選抜の対策をする上で、とても大切。楽しく、しっかり考えよう

総合型選抜というと、つい志望理由書・面接・小論文の勉強をしがち。ただ、まずは自己分析を通して「自分自身」を知ることで、これらの対策もスムーズになります。

また、自己分析で自分を見つめ直すと大学入試だけでなく、大学入学後の学生生活や社会人になるときも役立ちます。明るい未来をイメージして、ぜひ楽しくじっくり自己分析をしてほしいと思います。

 

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